契約書レビューにかかる時間が半分以下に!顧問先の満足度向上と新規獲得を実現した、地方で働く弁護士のLegalForce活用法とは。
アネスティ法律事務所
パートナー弁護士 勝田 亮先生
- 業務の3割を占める契約書レビューにかかる時間を半分以下に。
- 時間の使い方が変わり、顧問先の獲得や満足度向上にも効果を実感。
- 地元企業を支える地方の弁護士にこそ活用してほしい。
宮城県仙台市に事務所を構え、民事・刑事事件から企業法務まで、幅広い分野の相談を受けているアネスティ法律事務所。金融機関のサラリーマンから弁護士になったという経歴も活かし、特に企業法務を得意とする代表弁護士・勝田先生に、弁護士ならではのLegalForce活用法を聞きました。
業務の3割を占める契約書レビュー時間の削減のために導入。
アネスティ法律事務所の特徴や勝田先生の得意分野について教えてください。
アネスティ法律事務所 弁護士 勝田 亮先生
アネスティ法律事務所は、平成22年に宮城県仙台市に設立された法律事務所です。クライアントは宮城県内の方が多いですが、関東や北陸、四国地方まで、全国各地から依頼があります。
事務所には4名の弁護士が在籍し、様々な経歴や得意分野を持った弁護士が集まっています。その中でも、私は企業法務を中心に扱っています。弁護士になる前は民間の金融機関でサラリーマンをしていたのですが、そのときに「企業法務にはプロフェッショナルからのサポートが必要だ」と感じ、2006年に弁護士になりました。それ以降は、業種や規模感も様々な企業をクライアントとし、契約やトラブルに関するサポートをしています。
LegalForceを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。
業務の3割ほどを占める契約書レビューの時間を効率化し、より多くの顧問先をサポートしたかったからです。
企業法務の業務の中で、特に契約書レビューに時間がかかっていたため、「このままでは顧問先を増やすことができない」と課題を感じていました。一次レビューを事務員に任せることも検討しましたが、やはり最終的には自身の目での確認が必要です。
そんなときに、「AIが契約書レビューをサポートしてくれる」という話を聞き、LegalForceに興味を持ったのがきっかけです。他のツールも検討しましたが、LegalForceは圧倒的にレビューのスピードが速く、導入を決めました。
レビューから検索まで、契約書レビューのあらゆる場面でLegalForceをフル活用。
実際にLegalForceを使うときの流れを簡単に教えてください。
依頼された契約書は、基本的にすべてLegalForceで「自動レビュー」にかけています。LegalForceのレビュー結果は使い慣れたWordでダウンロードすることができるので、WordでLegalForceからの指摘内容を確認しながら修正版を作成していきます。このときに、まずは抜け落ちている項目から確認することで、契約書全体の構成が把握しやすく、効率化につながっています。
また、契約書がPDFの場合でも、一度LegalForceにかけてダウンロードすることで、Wordに変換してレビューをしています。今までは紙でプリントアウトしてレビューを行っていたので、圧倒的にスピーディに対応できるようになりました。出張が多い仕事でもあるので、紙を持ち歩かずノートPCで作業が進められるのはとてもありがたいです。
自動レビュー機能 イメージ
他にも気に入っている機能があれば教えてください。
「比較」や「LegalForceひな形」、「条文検索」などの機能も組み合わせて活用しています。
比較機能は、自分で作ったひな形やLegalForceひな形と、レビューしたい契約書とを比較する際に利用しています。比較した上で修正が必要な際には、条文検索機能を使って参考文例を探し、文章を作成することが多いです。
LegalForceひな形は、使用シーンや立場も考慮されている上に、最新の法令改正に対応するよう頻繁に更新されています。法律事務所が作成しているので信頼して使うことができますね。現在600点以上(※)のひな形があるそうですが、どんどん種類が増えているのも嬉しいです。書籍やネットで探すよりも速く確実だと感じています。
※2021年10月時点
条文検索機能 イメージ
契約書レビューの時間が半分以下になり、情報発信や顧問先獲得に時間を使えるように。
LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。
契約書レビューにかかる時間が半分以下になりました。自動レビューやレビュー結果のダウンロード、サンプル条文のコメントなど、一つ一つの機能が作業を効率化してくれていることを感じています。さらに、PCさえあれば時間や場所を問わずに契約書レビューができるので、出張や移動中の時間も有効活用できるようにもなりました。
また、営業活動に時間を使えるようになり、顧問先を増やすことができました。時間の使い方が大きく変わり、遠方の企業のサポートや、オンラインセミナー等を使った情報発信等、本来やりたかった分野へ活動領域を広げられています。
自分ひとりで企業法務を担当する上で、いまやLegalForceは「もう一人のサポートメンバー」のような存在です。
LegalForceで顧問先の満足度向上や法的なレベルアップを実現。
今後どのようにLegalForceを活用していきたいですか?
LegalForceを導入していることを積極的に発信していきたいですね。中小企業の中には、法務部がない企業や、LegalForceを使っていない企業も多くあります。そんな企業でも、顧問弁護士がLegalForceを導入していることで、会社の大切な契約書を弁護士の目とAIの目の両方でチェックできているという安心感を提供できるのではと考えています。
また、顧問先へのセミナーでも、もっとLegalForceを活用していきたいです。最近では、LegalForceのひな形をベースにして、契約書の読み方に関するウェビナーを行っています。こういった発信が顧問先の満足度向上につながっていると感じています。
情報発信を積極的に行うことで、顧問先の社員の方々の法的なレベルアップに寄与することができ、顧問弁護士への依頼内容も「守りの法務」から「攻めの法務」へと変化していくのではと期待しています。
AIは弁護士の仕事を「奪う」のではなく「圧縮」してくれる。
「AIが弁護士の仕事を奪うのでは」と危惧する方もいますが、勝田先生はどうお考えでしょうか。
私はそうは考えていません。法務部がある企業でも契約書の確認のためLegalForceの導入は進んでいますが、そういった企業からは、より論点をしぼった高度な相談が増え、法律のプロとして一歩先の相談に踏み込めるようになっています。
弁護士が企業に提供できる価値は、契約書レビュー以外にもたくさんあるはずです。例えば新規事業を行うにあたってのリスクマネジメントなど、より前向きな企業経営をサポートする業務にアプローチできるようになり、新たな相談が増えるのではないでしょうか。
AIが弁護士の仕事を「奪う」のではなく、「圧縮」してくれる。よりクリエイティブに企業法務にかかわることで、実践的なリーガルサポートをできることが嬉しいです。
地方の弁護士こそLegalForceを活用し、地元企業をサポートしてほしい。
LegalForceをどのような法律事務所・弁護士に勧めたいですか?
地方で企業法務にかかわっている弁護士にこそおすすめしたいです。地方にも企業はたくさんありますが、法務に詳しい人材が少ないためか、そもそも契約書を作成していなかったり、実態に合わない契約条項が書かれた契約書を使っていたりと、いざ地方企業が契約トラブルにまきこまれた際に正当な権利を実現できないというケースは多いです。全国各地で企業法務にかかわる弁護士が増えて、積極的にLegalForceを活用すれば、地元企業へのリーガルサポートを手厚く行うことができ、正当な権利の実現が図れるようになるのではないでしょうか。企業法務にかかわる弁護士が増える土壌を全国に作っていくためにも、LegalForceがどんどん広まってくれることに期待しています。
(取材日:2021年10月)※掲載内容は取材当時のものです。