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契約書レビューに要する時間は大幅に削減 心理的な負担も軽減され「戦略提案ができる法務」へ

契約書レビューに要する時間は大幅に削減 心理的な負担も軽減され「戦略提案ができる法務」へ

LegalForce 製造・メーカー

貝印株式会社

知財・法務本部 法務部長 小野寺 いづみ 様 法務部 マネージャー 平沼 えり 様 法務部 田中 智沙 様

POINT
  • OJTに代わるツールとしてLegalForceを導入
  • 契約書レビューにかかる時間が大幅に削減され、心理的な負担も軽減
  • 新しく法務部門を設立する企業にLegalForceを勧めたい


3名で月80~100件の契約書を審査、類型は多岐にわたる

貴社の事業内容について教えてください。

平沼様 当社を始めとするKAIグループは岐阜県関市で創業したグローバル刃物メーカーです。包丁やピーラーなどの家庭用品、カミソリや爪切りなどのビューティケア用品、皮膚科・眼科用メスなどの医療用品、工業用機械に搭載される刃物といった業務用刃物を製造・販売しています。

小野寺様 鎌倉時代より勃興し、岐阜県周辺に多く存在した刀鍛冶(日本刀の刀身を作る職人)が、明治時代の廃刀令をきっかけに、包丁や鋤や鍬など生活に必要な刃物を作り出す“野鍛冶”へと転換しました。彼らはお客様の背丈や用途にあった製品をカスタマイズしてつくる、正に、究極の顧客志向である“野鍛冶の精神”を有しており、それが現在の当社の製品開発の考え方の基源となっています。そのため、今では1万点以上のお客様のニーズに合わせたアイテムを幅広く提供しています。

法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。

法務部 マネージャー 平沼 えり 様

平沼様 知財・法務本部の中に法務部があり、6名のメンバーが在籍しています。法務部ではグループ全体の法務業務を担っており、契約審査作成、法律相談全般、訴訟・係争対応、コンプライアンス・ガバナンス関連、更には品質安全に関する法令対応など少人数ながら多岐に渡る業務を行っています。当社は自社で開発し生産する垂直統合型をはじめ、水平分業型、商社型、ファブレス型、更にそれらがBtoB、BtoCで存在し、他にもNB、PB、OEM、ライセンス等々、多種多様なビジネスモデルが存在していることが特徴で、契約書の種別・類型も細かくみますと実に多く、契約担当が対応すべきこともたくさん存在します。中でもよく使う契約類型はNDA(秘密保持契約)、売買契約、製造委託契約、業務委託契約で、月80-100件ほどの契約審査を担当の3名で対応しています。また当社は経営方針の中心にデザインや特許を据えるなど、知財を重視した会社でもあることから知財に関する契約も多く扱っており、同じ本部内にある知的財産部とも連携して案件を進めています。

ソースが限られOJTに十分な時間が割けないため基礎知識を学ぶツールとして導入

LegalForceを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。

法務部長 小野寺 いづみ 様

小野寺様 もともと当社には法務部がなく、法務部の前身である法務・監査室といった小さな組織があるのみでした。私自身は、2005年に当社に入社し、2016年まで海外事業本部に所属していましたが、実は当社に転職する前、国際入札の業務に従事しており、海外向けの契約に触れる機会が多かったことから、法務部門ならばその経験が役立ち、自分のキャリアの幅も広がるのではないかと考え、希望を出して、海外事業本部から法務監査室に異動しました。

その後、法務監査室は法務部となり、2022年には知財機能と共に本部昇格も果たし、全社方針としても増員を含め更に拡張する方向にはありますが、業務量の増加に対して依然としてリソースは限られた状態にあり、並行して、法務経験が少ないメンバーへのOJTを行おうにも十分な時間を割けない状況でした。そこで、新しいメンバーが基礎知識を学び、不安を払拭できるツールとしてLegalForceを導入しました。複数のツールを比較しましたが、LegalForceはひな形が豊富で英文契約書にも対応していること、弁護士の監修がついており品質が高いこと、アドイン機能を使いWord上で操作できることなどが決め手になり、導入を決定した背景があります。

法務に着任されるまでの流れや、現在担当されている業務について教えてください。

平沼様 私は、2020年10月にグループ会社の管理部から現在の法務部に異動し、今は主に国内向けの契約審査・契約書作成、法務相談対応を行っています。異動当初はまだLegalForceを導入していなかったこともあり、まずは自社ひな形を読みながら契約書の組み立てや各条文の内容について理解を深めていましたが、LegalForce導入後は、参考にするひな形の数や条文例も多くなり、提案の幅を広げることができるようになりました。

田中様 私は2022年10月に総務部から法務部に異動しました。機関法務関連の対応や国内向けの契約審査を担当しています。契約審査についてはまだ実務経験が多くないため、自社ひな形を使用した契約書、年度単位で更新する覚書などの案件を担当しつつ、LegalForceを活用しながら応用的な内容も学んでいます。

正点を伝える際の根拠として条文解説が役立つ

実際にLegalForceを使うときの流れを簡単に教えてください。

法務部 田中 智沙 様

田中様 私は最初に契約書を一読してから、LegalForceの「自動レビュー」にかけています。レビュー結果が表示されたら、事業の概要や当社の契約上の立ち位置を確認しながら、契約書を修正します。初めて目にする条項がある場合には、特に念入りにレビュー結果を確認します。

平沼様 私は最初に自動レビューにかけて、その後アラートを確認しながら内容を読み進めています。

特に気に入っている機能があれば教えてください。

田中様 「サンプル条文・関連情報」が気に入っています。契約書を修正する際の根拠が示されるので、その情報を参考に、自信を持って事業部門に提案できるからです。LegalForceが表示した条文や情報をベースに、自分の言葉に置き換えて修正案を伝えています。根拠となる情報を調べる時間が短縮できるので業務効率化にも繋がっています。

自動レビューイメージ サンプル条文・関連情報が表示される

平沼様 私はレビュー結果の解説はもちろんですが、「比較」もとても重宝しています。契約書の修正が正しく反映されているかを確認する際や、新たに締結する契約書と類似案件の契約書の差分を確認する際に活用しています。LegalForceは修正点が反映された後の文章が綺麗に表示され、且つ差異がハイライト表示されるので、確認しやすいです。

比較イメージ 相違箇所がハイライトで表示される

小野寺様 条文の解説が充実しているのもいいですね。法務部には事業部門から様々な相談が寄せられます。会社のリスク管理としては好ましいことで、これらの質問に根拠をもとに迅速に返答できるのは、充実した解説やひな形のおかげです。条文解説をもとにリサーチをし、自分の知識を広げるきっかけにもなっています。

動対応が早まり心理的な負担も軽減

LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。

田中様 法律の知識が身についている実感があります。LegalForceは断片的な知識だけでなく、法律が作られた背景や関連情報まで提示してくれるからです。最初は使い方に戸惑う場面もありましたが、今はスキルアップのヒントをLegalForceから得られて満足しています。

小野寺様 契約審査にかかる時間が20%~30%ほど短縮しました。とくに規約の確認であれば50%くらいは削減できている感覚です。規約の確認は文字が多いですし、短納期の案件も多いです。自動レビューを使って瞬時に気を付けるべきことを確認できるのは嬉しいですね。

また「今日か明日には返事が欲しい」と事業部門から依頼されることも多く、そうした際には自動レビューにかけて重要な部分だけコメントを添えて速報版として返します。こうした初動対応が早く取れるようになり心理的な負担も軽くなりました。

今後、LegalForceをどのように活用していきたいですか。

平沼様 当社は製品のアイテム数が多いだけでなく、契約のバリエーションも豊富です。「LegalForceひな形」を参考に自社のひな形を整備し、多岐にわたる案件に対応したいと考えています。

たに法務部門を立ち上げる企業におすすめ

LegalForceをどのような企業、法務部に勧めたいですか。

小野寺様 かつての当社のように、新たに法務部門をスタートさせる企業におすすめしたいです。部門を新設する場合、様々なバックグラウンドを持つメンバーが集まるので、依頼に対するアウトプットを一定の品質で提示することが課題になります。全員がLegalForceを使えば、高いレベルで業務の品質がそろいます。LegalForceで効率化を進めることで創出した時間を、事業部門に対する提案のような質の高い仕事に充てることもできます。会社に対して戦略的な提案ができる法務を目指す企業には、ぜひLegalForceを使ってほしいですね。

(取材日:2024年2月)※掲載内容は取材当時のものです。


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