「大企業のものだと思っていた」LegalForceを導入して得たもの
株式会社MaaS Tech Japan
コーポレートディレクター 森 典子 様
- 600点超のひな形に魅力を感じLegalForceを導入
- 「案件管理」で契約審査に必要な情報を集約
- LegalForceはスタートアップ企業のパートナーとして活躍する
株式会社MaaS Tech Japanは、MaaS(Mobility as a Service)に取り組む企業や自治体に向けたプラットフォームを提供する企業です。同社のバックオフィス業務をほぼ1人でこなす森様は、入社するまで法務業務の経験はなかったそうです。しかしLegalForceを導入してから、他部門から「法務関連のことも安心して相談できる」と言われる存在に。LegalForceを導入した経緯や活用のポイントを聞きました。
一人で業務を担うなか、新たな契約書作りに課題
法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。
当社には法務専門の組織がありません。コーポレート部門が総務、法務、経理、人事などのバックオフィス業務をすべて担っており、法務業務はすべて私が担当しています。
LegalForceを導入した理由や、導入以前の課題感について教えてください。
契約審査自体には、実はそこまで課題を感じていませんでした。新規の契約書は数がそれほど多くないうえに、大企業や自治体との契約が多いため、しっかりした契約書が顧客や取引先から送られてくるという実感があったからです。
しかし、私はこれまで法務を専門とした業務経験がありませんでしたので、当社が発注側となる契約書やプロダクトの利用規約などを用意する必要がある場面では困っていました。
顧問弁護士にご相談するにしてもゼロベースではコミュニケーションが難しく、何らかのたたき台が必要でした。類似のひな形をネットで探したり、他社サービスの利用規約を見たりと、参考になりそうなものを必死に探していました。
これでは時間もかかりますし、どうにかして契約書づくりを省力化したいと考えていました。
当社には法律の専門家がいないので、AIが契約審査のサポートをするLegalForceは魅力的でしたし、なにより弁護士が監修し、法令改正などに合わせてアップデートされる600点以上のひな形がダウンロードできる「LegalForceひな形」を使いたかった。これが導入の理由です。
契約審査に根拠と自信をもてるように 仕事のやりがいも高まる
実際にLegalForceを使うときの流れや、導入によって感じている効果を教えてください。
まずは契約書をLegalForceの「自動レビュー」にかけます。その後、修正や抜け落ちのアラートが表示された箇所を自分の目で一つずつ読み、加筆修正を行います。
自分が契約書を読む前に、LegalForceがレビューしてくれる安心感はとても大きいです。チェック時の抜けもれも減りました。
たとえば民法改正への対応など、自分の目だけではチェックしきれなかったところまで手が行き届いていることを実感します。
自動レビューイメージ 修正や条文抜け落ちのアラートがでる
LegalForceひな形を使うために導入しましたが、今では自動レビューをメインで使っています。LegalForceを使うことで、自分自身の契約審査の精度も高められました。業務の質は大幅に向上したと思います。
私にとって契約書を審査するのはとてもドキドキする仕事です。「何か見落としているのではないか」「取引先からコメントが来たら受け入れるしかないのか」といった不安が常にありました。
しかしLegalForceを使い始めてからは、自分が行った契約審査について根拠と自信をもって取引先や他部門とのやりとりができています。会社の事業を支える重要な法務業務を安定した品質で提供でき、やりがいを感じています。
取引先との契約だけでなく社内で利用する社内規定や労務に必要となる書類など幅広いひな形が収録されていますし、最新の法改正が反映されています。事業部門から「こんなひな形ある?」とたずねられる場面も増えました。
LegalForceひな形イメージ
600点以上のひな形をダウンロードできる(※2022年2月時点)
また、LegalForceはユーザーと向き合っている会社だと感じています。要望を聞いてくれたり、開発状況などを伝えてくれたりするので「耳を傾けてくれている」という感覚があります。定期的に打ち合わせをして、新たな活用方法を教えてもらえるのも助かっています。
審査依頼や契約情報を集約する「案件管理」
案件管理を利用しはじめたきっかけを教えてください。
契約審査依頼や、契約に関する情報を集約したかったからです。
それまでの課題として、
① 事業部門からの依頼がメールやチャットなど多岐にわたり、情報にすぐたどり着けないこと
② 契約書の原案だけでは背景が分からず、審査が始められないケースが多いこと
の二つがありました。
契約審査を確実に、効率よく行うためには、案件に関する情報が一覧化できていることが重要と考えました。こうした課題を解決するために「案件管理」を使いはじめました。
案件管理イメージ 事業部からの依頼を一元管理できるため背景が把握しやすくなる
利用開始にあたって、提供してほしい情報のテンプレートを用意し、事業部門に周知しました。必要情報が揃った状態で依頼してもらえるようになり、案件管理のスレッドを見れば契約の背景や確認事項をすべて確認できるのでとても重宝しています。
案件管理の導入に合わせてリーガルチェックに関する社内フローが整理されたことで、リーガルチェック自体の業務効率が上がりました。これまでは受け付ける審査が月2~3件程度でしたが、今では10件ほどの依頼を受け付けられるようになりました。
今後どのようにLegalForceを活用していきたいですか。
LegalForceのコンテンツを活かして社内向けの勉強会を開催したいです。
ビジネスの拡大や契約書の取り扱い数が増えたことにともなって、契約のポイントや契約書の取り扱いを知りたがっている社員が増えています。そうした社員に向けて、LegalForceのひな形やその解説記事などを教材に、学びの場を提供したいです。
「LegalForceは大企業の向け」の第一印象。使ってみると・・・
LegalForceをどのような企業、法務部に勧めたいですか。
LegalForceは当社のようにバックオフィス業務を少人数で担っているスタートアップ企業におすすめです。
導入以前は「LegalForceは契約審査の件数が多い大企業向け」という印象を抱いていましたが、実際に使ってみると当社のような毎月の契約審査件数が少ない企業でも十分な効果を得られました。
精神面の効果も大きいです。契約審査はプレッシャーがかかる業務ですが、LegalForceのサポートがあれば安心して気持ちよく仕事ができるようになります。私のように一人でバックオフィスを担当しているような方のパートナーとして活躍すると思います。
(取材日:2022年2月)※掲載内容は取材当時のものです。