契約審査にかかる時間が半分に 大学発ベンチャー企業の事業拡大を見据えた基盤づくり
株式会社ソラリス
取締役CFO 山根 幸司 様
- 品質の高いひな形を使うためにLegalForceを導入
- 契約審査にかかる時間が半減、重要事項はコメントに記録しナレッジを蓄積
- 少人数で法務業務を行う企業におすすめ
「生物のように柔らかいロボット」で社会の幸福を追及する、中央大学発ベンチャー企業の株式会社ソラリス。法務業務をたった1人で全て担いながらも「今後の人員拡大に備えて基盤づくりをしたい」と語る山根様に、LegalForceを導入した経緯や活用のポイントを聞きました。
貴社の事業概要について教えてください。
当社は中央大学で初めて大学発ベンチャーとして設立された企業です。バイオメカトロニクス研究室の優良な研究成果を事業化するため、2017年から事業を行っています。世界でもトップレベルの「高出力型人工筋肉アクチュエーション技術」を活かし、生物の機能を模倣してしなやかに動くロボットを開発しています。
他業務と兼務しながら1人で法務を担当
法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。
当社は私を含め2名でコーポレート業務全般を担っています。法務業務の専任担当者はおらず、私が経理・総務と兼務する形で対応しています。法務の経験は全く無かったのですが、公認会計士として契約書を見る機会が多かったため、法務業務を担当することになりました。法務業務の内容は主に契約審査とひな形の作成です。
取り扱う契約類型については、業務委託契約、販売契約、ライセンスに係る契約、秘密保持契約などが多いです。
創業から数年間は事業が「研究フェーズ」でしたので、取り扱う契約書の種類は限られていました。しかし今は「商用化フェーズ」に入っており、契約書の幅が広がってきています。秘密保持契約を除くと契約審査の件数はさほど多くなく、月2~3件です。
安心して使えるひな形に惹かれLegalForceを導入
LegalForceを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。
「LegalForceひな形」を使いたくて導入しました。前述のように、当社では今までは扱うことがなかったような契約類型で契約締結をする機会が増えており、「新しい契約書のドラフトを作ってほしい」と営業担当者からリクエストされることが多くなりました。
LegalForceの導入以前はインターネットで契約書のひな形を検索していましたが、安心して使えない点が課題でした。ひな形を提供するメディアの専門性、信頼性をよく確認しないと、質の悪いひな形をベースにした契約を結んでしまい、当社が法的なリスクを負うおそれがあるからです。
そんな折、いつものようにインターネットでひな形を探していたところ、LegalForceのWebページを目にしました。もともとテレビCMで存在は知っていたこともあり、さっそく資料を請求しました。実際に説明を受け、ひな形の種類の多さに惹かれてLegalForceの導入を決意しました。
LegalForceひな形イメージ
700点以上のひな形をダウンロードできる(※2022年8月時点)
各機能をフル活用、将来の事業拡大を見据えてナレッジを蓄積
実際にLegalForceを使うときの流れを簡単に教えてください。
営業担当者から契約書のドラフトを受領したら、最初に「自動レビュー」にかけます。その後、レビュー結果画面に表示されるアラート内容を確認しながら、当社として受容できる内容か否かを判断します。
修正のポイントや先方と調整した事項はLegalForceの「コメント」に記録します。法務業務は属人化しやすいので、今後、事業が拡大して社員が増えたときに備えて、早期からナレッジを蓄積することを意識しています。
取引先側の書式ではなく、当社側で契約書を作成する際に、まだ当社のひな形がなければ「LegalForceひな形」で使えそうなものを探します。LegalForceひな形は、弁護士が監修していますし、最新の法令を反映しているので安心して使えます。
契約書の内容を確定する前には「比較」を使い、やり取りの中でどこが変更されたかを確認します。これまではWordに標準で搭載されている比較機能を使っていましたが、変更箇所があまりに多く表示されるので確認するのに時間がかかっていました。LegalForceは条文単位で変更点がまとめられているのでストレスなく確認できます。
また「Wordアドイン」を使えば、Wordに慣れ親しんだ人間にとっても使いやすい見た目になり、本当に重宝しています。
「バージョン管理」で修正履歴を正しく管理できる
特に気に入っている機能があれば教えてください。
まずは自動レビューですね。ひな形に期待して導入しましたが、いまでは最も使用する機会が多い機能です。チェック項目を自動で表示してくれるので、重要なポイントにしぼって確認できる点が気に入っています。
また「バージョン管理」も気に入っています。いままで、Wordファイルをバージョンごとに管理するのにはとても苦労していました。フォルダの階層の作り方や、ファイルの命名ルールは人によって異なりますし、その結果「どのファイルが最新版か」という点で迷うことも少なくありません。
バージョン管理を使えば、複数の担当者が関与しても修正履歴の時系列を正しく管理できます。導入前はあまり重視していませんでしたが、いざ使ってみると、とても便利だと感じました。
バージョン管理イメージ 契約書の修正履歴を見やすく管理できる
LegalForceによって付加価値の高い時間と安心感が生まれた
LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。
契約審査にかかる作業時間が半分ほどになりました。LegalForce導入以前は、ひな形や契約審査時の注意点を調べるのにインターネットを使っていましたが、時間がかかるうえに品質も担保されていませんでした。
LegalForce導入後は、契約書をアップロードするだけでくまなくアラート内容を出してくれます。前述した時間の短縮はもちろんですが、「漏れなくチェックできている」という安心感が生まれたのも大きな効果だと実感しています。
ナレッジを蓄積し、均質化された法務サービスを提供したい
今後どのようにLegalForceを活用していきたいですか。
契約審査の均質化に活用したいです。事業の拡大に伴ってメンバーが増えた際に、「担当者によって、指摘するポイントや判断基準が違う」といったバラつきが出るのは避けなければなりません。契約審査時に記録したコメントをナレッジとして活用し、メンバー間の経験や能力に差があっても、当社法務として統一した見解を示せるようになりたいです。
あわせて、契約審査の受付をスムーズに行う仕組みを整備したいです。もう少し契約の件数が増えたら、LegalForceの「案件管理」も活用したいと考えています。
企業規模を問わず、誰でも「その人なりの使い方」を見つけられる
LegalForceをどのような企業、法務部にすすめたいですか。
当社と同じように、1人あるいは少人数で法務業務を担当している企業におすすめします。契約書のチェックは時間も限られていますしプレッシャーもかかる業務です。リソースが足りていない場合や、相談する先が少ないような状況でもLegalForceのサポートがあれば安心して法務業務を行うことができるのではないでしょうか。
「どの機能をどう使っていくか」によって様々な課題が解決できるので、誰でも「その人なりの使い方」を見つけられると思います。
(取材日:2022年8月)※掲載内容は取材当時のものです。