
英文契約書のレビュー時間が20時間から30分に 商社のグローバル事業をAIが支える
株式会社トモエシステム
営業管理部長 真継 伸男 様 人事総務部 松井 亮 様 人事総務部 ヴ ガン 様

- 兼任法務の負担軽減を目的に導入
- 英文契約書のレビュー時間が20時間から30分に短縮
- 50~100名規模で、法務の専門組織がない企業におすすめ
建設機械、農業機械などの分野で顧客のビジネスを力強くサポートする、株式会社トモエシステム。海外との契約も多く発生する同社の法務業務を支えているのは、AI法務プラットフォームLegalOn Cloud。法務業務を担当する皆さまに、LegalOn Cloudの導入経緯や活用のポイントを聞きました。
海外との取引が増加傾向のなか、兼務で契約レビューに対応
貴社の事業内容について教えてください。
営業管理部長 真継 伸男 様
真継様 当社は建設機械、農業機械、鉄道車輛、工場設備などを扱う専門商社です。1947年に巴商会として創業し、組織変更や分社化を経て、2011年11月に株式会社トモエシステムを設立しました。正社員、契約社員、パート・アルバイトも合わせると110名ほどの組織で、国内に5拠点があります。近年では売上全体の4割近くを海外のサプライヤーが占めるなど海外との取引が増えており、中国・タイ・米国・台湾に拠点を設けています。
法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。
真継様 当社に法務専門の組織はなく、営業管理部の私と人事総務部の松井の2名が、他業務と兼務する形で契約書業務に従事しております。私は営業のサポートや購買にかかる単価の交渉、営業関連のシステムの管理などと並行して、契約書レビューを担当しています。扱う契約書の類型は秘密保持契約書が多く、年間60件ほどレビューしております。そのうち約半分が海外との契約です。
人事総務部 松井 亮 様
松井様 私は、契約書の保管・管理や顧問弁護士とのやりとりなどを主に担当しています。契約書業務に携わりはじめたばかりで契約書の中身に触れる機会は多くないものの、LegalOn Cloudを活用しながら勉強しています。
海外との契約が増え、業務効率化を目的にLegalOn Cloudを導入
LegalOn Cloudを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。
真継様 近年海外との取引が増えてきたことで、業務の片手間で契約書レビューを行うことが非常に難しくなってきたからです。先方から提示される契約書が英語で書かれていることが多かったり、日本とは異なる商習慣に基づく内容の契約書が増えたりと、業務負荷が大きくなっていました。たとえば、秘密保持契約書ひとつをとっても、日本語の場合は定型文で2ページ程度のボリュームですが、英文だと7~8ページにわたり、条項の数も日本語より多く複雑です。
こういった課題を解決するために、ツールを活用する運びとなりました。実はLegalOn Cloudの存在は以前から広告などで知っていました。機能が日々強化されている点や多数の弁護士が開発に参画していて信頼がおける点が決め手になり、導入を決意しました。
実際にLegalOn Cloudを使うときの流れを簡単に教えてください。
真継様 相手方から契約書を受領したらLegalOn Cloudにアップロードします。英文契約書の場合はユニバーサルアシストモジュールを使って翻訳、和文契約書の場合はそのまま、契約書を一通り読み込みます。その後、レビューモジュールの「契約リスクチェック」機能でレビューを行い、自分が検証したポイントと、LegalOn Cloudが提示する契約リスクチェック結果を比較して、先に検証した部分の妥当性を確認しています。また、契約リスクチェック結果の関連情報などを活用して、後輩への基礎知識教育にも役立てています。
英文契約書のレビュー時間が20時間から30分に短縮
LegalOn Cloud導入によって感じている効果を教えてください。
真継様 英文契約書の翻訳およびレビューについて、私は特にTOEICの高得点者でもなく、1件あたり10~20時間ほどかけてコツコツと作業を行っていたところ、30分程度に短縮できました。導入前は英文契約書をPDFで受領した場合、場合によってはWordファイルに英文を手入力、翻訳ツールを使って日本語に変換、それからようやくレビューを行っていました。LegalOn Cloud導入後は、ボタン1つで瞬時にテキスト化され、日本語訳と契約リスクチェック結果の表示がされるようになり、かなりありがたいですね。OCRの読み取り精度も従来のツールと比べて非常に高いと感じます。
時間短縮だけでなく、翻訳の精度にも満足しています。これまでは無料の翻訳ツールを使っていましたが、翻訳結果はそのまま相手方に提示できるクオリティではありませんでした。しかしLegalOn Cloudの翻訳文は自然な日本語になっており、そのままでも十分に使える品質だと感じます。
ユニバーサルアシストイメージ 契約書全文および条文を翻訳可能
松井様 LegalOn Cloudの契約リスクチェック結果には、個々の項目の重要度が表示されるのですが、これが非常にありがたいです。数多くのリスクの中から、特にどこに気をつけるべきかが明確になり、本格的に契約書に触れてこなかった自分にとって、勉強になります。LegalOn Cloudのおかげで実務に即した、活きた知識を学べています。
50~100名規模、法務部門がない企業におすすめ
LegalOn Cloudをどのような企業、法務部にすすめたいですか。
真継様 当社と同様に、社員数が50名から100名程度の企業におすすめです。そうした規模の企業では、法務専門の部門を作るのが難しく、片手間の少ない時間で契約書をレビューしなければならないことも多いと思います。LegalOn Cloudを使えば、当社のように契約書1件当たり(特に英文契約では)10時間以上もの時間短縮を実現することが可能です。またLegalOn Cloudの契約リスクチェック結果には、最新の法改正や条文に含めるべき事項のトレンドも適宜反映されるので、契約関係のリスクを排除し安心して業務に取り組めるようになると思います。
(取材日:2024年12月)※掲載内容は取材当時のものです。