問い合わせ対応時間が10分の1に スムーズな監査対応と事業部に負担をかけない管理体制を構築
株式会社フーモア
執行役員 管理部長 小松 知代 様 管理部 総務/法務 和泉 洋子 様
- 契約書関連の問い合わせ対応や、契約書管理台帳作成の負担軽減を目的に導入
- 問い合わせ対応時間は10分の1に。成長企業だからこそ迅速に対応できる仕組みが重要
- 法務専任担当者不在でも契約管理体制の構築が可能に
「クリエイティブで世界中に感動を」をビジョンに掲げ、ゲームイラストや漫画の制作を手がける、株式会社フーモア。同社の小松様、和泉様にLegalForceキャビネの導入経緯や活用のポイントを聞きました。
貴社の業務内容について教えてください。
執行役員 管理部長 小松 知代 様
小松様 当社は主にゲーム用のイラストやサービス・会社紹介などに使用する漫画の制作をしています。1万人を超える外部クリエイターが登録しており、それぞれのクリエイターが得意とする作風と、クライアントの要望を繋ぐプラットフォーム的な役割をしています。
社員は現在100名ほど在籍しており、外部クリエイターから納入された作品の品質管理などを行うディレクターや社内クリエイター、営業担当、そして我々バックオフィスのスタッフで構成されています。
法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。
管理部 総務/法務 和泉 洋子 様
和泉様 当社は3名体制で法務業務を行っています。私はもともと総務業務を担当しておりましたが、2021年11月から法務も担当することとなりました。現在は契約審査や押印などの実務を行っています。
契約審査は初めての仕事ですが、以前から他事業部との関わりはありましたので、比較的早く契約審査に慣れることができました。
小松様 私はもともと経理業務を担当していました。経理業務では、支出の妥当性を確認するために契約書を読む機会が多かったので、契約書に書くべき内容や、基本的な法律知識はおおよそ理解していました。当社は設立以来、法務担当を設置することがなかったので、まずは法務の業務内容を整理するところから始めました。
現在は総務の仕事も兼務しつつ、月に100件前後の契約審査を行っています。
和泉様 当社の契約書は、クライアントとの業務委託契約が約7割を占めます。次いでNDA(秘密保持契約)が多いです。
また、エンターテイメント領域において様々な商材を手がけるためクライアントの業種・業態が幅広く、クライアントの数だけ契約書の種類があります。
契約の総件数は事業の成長に伴い右肩上がりです。一方で、電子契約サービスを2、3年前から導入しており、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で電子締結が増えたことで作業量は減っています。
契約書をクラウドで管理できるLegalForceキャビネの存在を知り、衝撃を受けた
LegalForceキャビネを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。
和泉様 これまでは、一つひとつの契約管理はスプレッドシートで台帳を作成し管理していましたが、記入漏れや表記ミス、更新漏れなどにより、検索性に問題がありました。原本はPDF化し共有フォルダに格納していたのですが、フォルダの中身やタイトルが揃っていなかったのです。
そのため、契約書に関する問い合わせがあった際、該当の契約書を探すだけでも膨大な時間がかかっていました。
LegalForceキャビネの存在を知ったときは衝撃を受けました。なんて画期的なサービスなのだろうと。特に、「更新期限の自動管理機能」は最も心に刺さりました。スプレッドシートでの管理では到底叶わなかったので、AIを使えば自動でできるようになるのだと感動しました。
更新期限通知メールイメージ
小松様 契約管理台帳を自動で作成してくれるのは大変助かっています。創業初期のフェーズでは契約書の管理がされておらず、一から台帳を作成しましたが、契約情報の入力作業は非常に大変でした。LegalForceキャビネを使えばその作業も一瞬にして終わるため、大幅に業務を効率化できました。導入時には経営陣に、契約管理を引き続き人力で行う場合のコストと比較した費用対効果をアピールし、比較的容易に合意形成できました。
「権限管理」で、監査にもスムーズに対応
実際にLegalForceキャビネを使うときの流れを簡単に教えてください。
和泉様 現在は管理部門のみでLegalForceキャビネを利用しており、過去に締結した契約書を順次アップロードして整理しています。今後は電子締結した契約書を、LegalForceキャビネに自動で格納するフローを整備し、全部門に利用を開放していく想定です。
小松様 電子締結の連携機能を試しに使ってみたのですが、なんて便利なのだろうと驚きました。早く運用を始めるべく、準備を進めています。
和泉様 監査対応の際にもLegalForceキャビネを活用しています。監査法人用に閲覧の権限を付与したアカウントを提供し、契約書を閲覧できるようにしています。こちらで該当契約書を検索して送付するという作業を省略できるのです。担当者ごとに閲覧権限を設定できる「権限管理」は非常に便利です。
閲覧権限設定イメージ
担当者本人が契約書を探せるようになり問い合わせ対応時間が10分の1に
LegalForceキャビネ導入によって感じている効果を教えてください。
和泉様 問い合わせ対応が非常に楽になりました。LegalForceキャビネではほぼすべての条文や社名がテキストに生成されるので、社員からの曖昧な要望にも即答することができるからです。
これまでは、「いつ締結した契約書の、どの条項について相談したいのか」をヒアリングするだけでも時間がかかっていました。結局、契約書原本をやり取りして確認する場面も多く、紛失リスクなどセキュリティ上の問題も抱えていました。
いまでは問い合わせ対応にかかる時間は10分の1ほどになったと感じています。契約書の内容や締結日の確認も即時に行えるようになりましたし、契約書管理台帳を作成する手間もなくなりました。今までの苦労はなんだったのかと感じるほどです。
事業部に負担をかけずにサービスを提供することこそ、管理部の使命
和泉様 当社は新規事業を展開するスピードが速く、契約件数もどんどん増えています。そのような成長局面で、いかに事業部に負担をかけずにバックオフィスとしてのサービスを提供するかが管理部門の使命です。LegalForceキャビネは非常に重宝しています。
小松様 社員一人ひとり、契約書に対するリテラシーが異なるものですが、LegalForceキャビネの導入によってリテラシーの平準化が図れていると感じます。
和泉様 LegalForceキャビネを導入したことで、監査法人からは「契約管理業務に対する時間が削減できた!」とコメントをいただきました。
今後どのようにLegalForceキャビネを活用していきたいですか。
和泉様 早期に業務フローを整備し、全社展開をしていきたいです。LegalForce も併用しているので、LegalForceキャビネとあわせて使いこなしたいですね。
小松様 契約締結に至るまでのプロセスもしっかり記録して、後から見返せるようにしたいです。
専任担当者不要でコストパフォーマンスが高い
LegalForceキャビネをどのような企業、法務部にすすめたいですか。
小松様 業種や規模に関わらず、全ての企業におすすめしたいです。契約書業務が初めての人でも簡単に契約管理ができるので、「専任担当者をおくのは...」と感じる会社ほど重宝すると思います。最小限の工数で管理業務を遂行することができ、余剰の時間で契約審査業務にチャレンジするなど、法務担当者としてのスキルアップに充てることができています。そういった面からも、非常にコストパフォーマンスが高いと感じます。
(取材日:2022年1月)※掲載内容は取材当時のものです。