
LegalForceで処理能力が2倍に レビュー基準の属人化解消にも期待
株式会社千代田組
グループ統括室 グループ統括部 グループ統括課 課長 久保 公宏 様

- 人員不足の解消と、契約書業務の属人化を解決するために導入
- 自動レビューや条文検索機能を活用し、処理能力が倍に
- 中小企業や、法務専任者がいない会社にもおすすめ
産業・社会インフラ事業を中心に携わってきた商社の株式会社千代田組。近年は、SDGsやDXなど社会を意識し、再生可能エネルギーやフードロスの減少に貢献する地元農業との協業事業 などにも取り組んでいます。2021年4月より発足した“グループ統括部”で、新規事業・海外契約を担当する久保様にLegalForceの活用方法を聞きました。
グループ統括部の組織体制や業務内容について教えてください。
以前はリスクマネジメント部で全社からの契約に関わる案件を担当しており、LegalForceはその頃から活用していました。今年組織変更があり、現在はグループ統括部と総務部の2つの部署でLegalForceを使用しています。グループ統括部では、新規事業や海外支店の支援を中心に契約書業務を行っています。
マンパワーの限界と判断基準の属人化への危機感から、LegalForceを導入
LegalForceを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。
グループ統括室 グループ統括部 グループ統括課 課長 久保 公宏 様
以前のリスクマネジメント部では3名体制で契約書業務を行っていたのですが、徐々に契約審査依頼が増え、当初は月10件程度だった依頼が最終的には5倍ほどになっていました。マンパワーの限界を感じていたというのがまずは導入の大きな理由です。
また、当時部署にいたメンバー全員が営業出身だったため、知識量にも差がありました。同じ条項を見ていても判断がバラバラで、判断基準が属人化していく危機感を覚えていました。担当者によって判断のブレが生じないよう、LegalForceが一定の指針になればとも思い、導入を決めました。
自動レビューや条文検索など、様々な機能をフル活用
実際にLegalForceを使うときの流れを簡単に教えてください。
一つの契約書に対して、LegalForceの「自動レビュー」、一次レビュー者のチェック、二次レビュー者のチェックの3段階で契約書レビューを行っています。審査依頼があった契約書はすべてLegalForceにアップロードし、「自動レビュー」の結果を踏まえて一次レビュー担当者が方針を定め、修正を行います。その後、二次レビュー者が最終確認をして、審査を完了させています。
また、先方から修正依頼があった際には、「比較機能」を使用して過去の契約書との条件を比較したり、「条文検索機能」で追加したい条項の文例を参照したりと、様々な機能を役立てています。
自動レビュー機能イメージ
他にも気に入っている機能があれば教えてください。
先述した条文検索機能が気に入っています。提案内容を変えたい時や、新たに条文を追加したい時に、文例を考える手間が減りました。条文検索を使う際には、過去の契約書もLegalForceひな形もどちらも参考にして、より良い表現を選択しています。
また、過去に取り扱った契約書はPDFや紙で保管していることが多いので、LegalForceにアップロードする際にOCR機能で読み取ってくれるのがとても便利です。以前は複合機で読み取っていましたが、LegalForceの方が読み取りの精度が高いと感じています。過去の契約書をアップロードしておくことで、条文検索や比較に使用できて、より活用度合いがあがりました。
導入後、倍の処理能力を実現 部全体のナレッジ共有にも期待
LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。
契約書レビューに関して、圧倒的に処理スピードが上がりました。
私の場合、今までは契約書を1日に1本見られれば良い方でしたが、実際に処理しなければならない案件は月に50件ほどあり、処理が追いついていませんでした。導入後はそれがこなせるようになり、処理量で言えば倍くらいになったと感じています。
今後どのようにLegalForceを活用していきたいですか。
LegalForceは、使い方次第で色々な可能性があると思っています。現状は契約書レビューに使用していますが、今後はナレッジ共有にも役立てていきたいです。法務全体で、契約書の内容や方針についてどういったプロセスで決定されたかを知識として蓄積していくことで、次世代に残せたらと考えています。
また、当社は海外案件も多く取り扱っているので、海外との契約書についても活用したいです。国内と類似の条項であっても国ごとに内容が異なってきますので、LegalForceを海外と契約を結ぶ際の指針にできればと思います。
中小企業の法務担当や、法務専任者がいない企業の教育ツールとしてもおすすめ
LegalForceをどのような企業、法務部に勧めたいですか。
中小企業にぜひおすすめしたいです。中小企業では法務担当の方が一人で何役もこなしている場合が多いので、LegalForceを活用することで工数削減に役立てられると思います。
また法務専任がいない会社にもおすすめしたいです。法務に関する知見がなく、外部に頼っている会社にとって、LegalForceの解説部分は方針を理解する上で助けになると思います。実務の中でレクチャーに使いながら知見を溜めるような、教育的な使い方もできるのではないでしょうか。
(取材日:2021年4月)※掲載内容は取材当時のものです。