導入して変わったのは「時間の使い方」営業マネージャーが実現した安心できる契約審査
クラウドゲート株式会社
取締役 ビジネスユニットマネージャー 戸張 則彦 様
- 営業活動の傍ら書籍やネットで適切な条文を探すことが負担に
- LegalForceはできることがシンプルで分かりやすい
- 修正に必要な情報を探す時間を、内容を検討する時間に変えられた
ソーシャルゲームのグラフィック制作を手掛ける、クラウドゲート株式会社。ゲーム会社などから制作依頼を受け、国内外のクリエイターとともにキャラクターやアイテムをデザインしています。契約審査を担うのは、営業部門も統括する取締役の戸張様と代表のみ。契約審査の精度が改善したことで「精神的にも変化があった」と語る戸張様に、LegalForceの活用方法を聞きました。
法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。
当社には「法務部」と呼べるほどの専門部署はなく、営業部門を統括する私と代表が契約書をチェックしています。かつては経理担当者が法務も担っていましたが、6年前に株式会社日本創発グループの子会社となったことを機に経理業務が親会社に集約されました。契約審査は営業担当者に紐づく案件も多いため残ることになり、私が担当しています。
契約審査は多くて月に5~6件です。既存取引先との契約更新や新規取引先との秘密保持契約(NDA)、業務委託契約が主で、弊社が開催する小説コンテストの際は出版社と業務提携の契約を結びます。
営業の「感覚値」で行う契約審査に課題
導入以前の課題感について教えてください。
私は営業として契約書を見ることはありましたが、法務としての専門的な知識はありません。大事な条項はしっかりと見ていたつもりですが、営業経験の「感覚値」に頼るところも大きかったです。
契約書関連でわからないことは参考書やネットに頼りつつ、過去の契約書や取引先のひな形も参考にしながら契約審査を行っていました。
特に骨が折れるのは、取引先から送られてくる契約書を修正するときです。どんな書きぶりでどう修正すれば良いかがわからず、丸一日契約書と向き合うこともありました。法務のほかに担当している営業統括の業務もかなり圧迫されていました。
そのような経緯でリーガルテックを検討しはじめ、LegalForceを知りました。UIや、できることがシンプルで分かりやすく、実際の運用に入れ込むイメージがわいたのを覚えています。
10年前につくった自社ひな形の更新に着手
実際にLegalForceを使うときの流れを教えてください。
LegalForceを導入して初めに取り組んだのは自社ひな形の更新です。当社のひな形は約10年前に作成されたもので、法改正への対応などが追い付いていないものがありました。それらをすべて「自動レビュー」にかけ、その指摘をもとに最新の法改正に則った状態に修正しました。
普段の契約審査でも、取引先から受領した契約書はすべて自動レビューでチェックしてリスクを洗い出すようにしています。たくさんアラートが出てくるので、どこにリスクがあるのかひと目で把握できるようになりました。
一通り審査が完了したら、下請法違反のおそれがある文言を洗い出す「下請法チェッカー」や、条ずれや表記ゆれを見つけてくれる校正機能で最終確認をしています。
自動レビューイメージ 修正や抜け落ちのアラートがでる
過去の修正履歴を管理できる「バージョン管理」も活用しています。
取引先との修正のやり取りが多くなるとフォルダ管理が煩雑になっていましたが、新しいバージョンをLegalForceにアップロードするだけで契約書を修正した履歴を時系列順に確認できるので、とても便利になりました。
バージョン管理イメージ 契約書の修正履歴を見やすく管理できる
前のバージョンとの比較もボタンひとつでできるようになりました。契約締結の前に、本当に最終合意した内容と相違ないかを確認する際によく利用しています。
「条文検索」も利用しています。契約内容をどのように修正するか迷った際に、自社のひな形や過去の契約書での書きぶりを検索して参考にしています。
根拠をもって修正依頼ができるように
LegalForceで特に気に入っている機能があれば教えてください。
自動レビューにかけたとき、修正すべき箇所や抜け落ちが一目でわかるところが気に入っています。使い始める前はAIの精度はもっと低いのではと思っていたのですが、予想以上の精度で指摘をしてくれて驚きました。
アラートの一つひとつに関連情報があるので、取引先に修正を依頼する場合に根拠をあわせて伝えることができています。
また、レビュー結果をWordでダウンロードもできるのも便利です。いままでも契約書はWordで確認していたので、LegalForceでのアラートを見ながら従来の運用を変えずに使えています。
LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。
実は、契約審査にかかる時間はさほど変わっていません。しかし、時間の使い方が大幅に変わりました。
これまでは修正に必要な情報を探す作業に時間をかけていましたが、いまはアラートを確認したうえで修正の必要があるか、どのような方向性で修正するのかを判断することに時間をかけています。
契約書は、有事の際に会社を守る術となる重要なものだと考えています。
しかし、専門的な知識がないうえに、取引先との関係性も念頭に置いて修正依頼の文言のバランスをとらなくてはいけないことに難しさを感じていました。契約書独特の言い回しに「なんだかすっきりしない」と感じることもありました。
いまでは、LegalForceがチェックするべき道しるべを示してくれるので、安心して契約審査ができるようになりました。プレッシャーのかかる業務のなかで、精神的な負担が減ったと感じています。
今後LegalForceをどのように活用していきたいですか。
いまは既存のビジネスの中で発生した契約書に対してLegalForceを活用していますが、新しいビジネスにおいても活用できればと考えています。特に「LegalForceひな形」は600点以上と種類が豊富なので、法務的な論点の整理に役立ちます。新しいビジネスで初めて扱う契約が発生した際でも、LegalForceひな形を参考にすることで不安なくビジネス展開ができるのでは、と期待しています。
法務専任者がいない会社に勧めたい
LegalForceをどのような企業、法務部に勧めたいですか。
当社のように法務専任者がいない会社に導入を勧めたいです。
どんな会社でも契約は発生します。法務の専任者がいない会社では、誰かが苦労して契約審査をしているはずです。また、専門的な人を雇うことや外注することをコスト面で諦めている会社もあるかもしれません。
LegalForceは、大きなコストをかけずに契約審査の質を上げてくれるツールだと思います。法務専任者がおらず、契約審査に不安を感じている会社にこそ、導入をおすすめしたいです。
(取材日:2022年4月)※掲載内容は取材当時のものです。