総務・法務を兼務するベンチャー企業 契約書の自動管理で「契約の全体像」を把握
株式会社クオーレ
情報システム部門 部長 濱西 栄一朗 様
- 法務専任担当者が不在の中、契約管理台帳作成の工数を省くため導入
- LegalForceキャビネで「契約の全体像」を把握。見逃しをなくし、「お客様に不義理をしない」契約管理を実現
- ベンチャー企業や少人数の企業でこそ、早期からの導入をおすすめ
不用品回収業者として創業し、今では遺品整理事業や不動産事業、高価買取事業なども手がけ「ライフサポートベンチャー」として日々進化を遂げる、株式会社クオーレ。同社の情報システム部門の濱西様にLegalForceキャビネの導入経緯や活用のポイントを聞きました。 Promotion Div.の増田様に、LegalForceキャビネを導入した経緯や活用のポイントを聞きました。
貴社の事業内容について教えてください。
当社は主に遺品整理事業や不用品整理事業を行っている会社です。会社設立は2011年3月11日。東日本大震災が発生した日に産声をあげ、設立2期目から遺品整理事業に注力しはじめました。
現在ではお客さまと「1回だけのお取引」にとどまらず、長いお付き合いができるよう、高価買取事業や不動産事業などにも事業ドメインを拡大し「ライフサポートベンチャー」を掲げて活動しています。
法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。
当社内に法務専門の組織はなく、総務部の社員が兼務する形で法務業務を行っています。契約管理も総務部が担当しており、必要に応じて顧問弁護士に契約書のリーガルチェック等を依頼することもあります。
私は2021年5月に当社に入社し、情報システム部門を立ち上げました。主に、新システムの導入や、IT化の推進を行っており、LegalForceキャビネの導入も担当しました。
契約書は紙とPDFで管理 台帳作成の工数を省くため、導入を決意
LegalForceキャビネを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。
導入を決めた理由は、会社として当社の契約管理にリスクを感じたからです。情報システム関連の契約書を探した際に、契約書を見つけるのに苦労し、契約書の管理状況が気になり社内で業務状況についてヒアリングしたことがきっかけです。
当社では締結後の契約書をPDFファイルにし、社内のファイルサーバー上にアップロードして保管していることがわかりました。しかし、契約書のタイトルや締結日、更新期限などを管理する契約書台帳の作成までには至っていませんでした。
総務部が法務業務を兼務している状況で、リソース不足によりそこまで対応しきれていなかったのです。
契約管理は非常に重要な業務です。契約を適切に管理できないことで、自動更新に気づかなかったり、不必要な支出を強いられたりといった不利益が発生する可能性があります。
また、紙の契約書での保管は必要情報が探しづらく、経年劣化するといったデメリットがあります。それを解決するためにPDF化をして保管していましたが、PDF化しただけでは必要な情報を検索するのに時間がかかります。
そこで契約管理の第一歩として、当社でもExcelで契約書台帳の作成を試みようとしましたが大変な時間と労力がかかることが予想されました。
それならば一気にシステム化することで、リスク回避と業務改善の両方の実現を図ろうと考えました。リーガルテックに関する情報を収集し、最も魅力的に感じたのがLegalForceキャビネでした。一足飛びで契約書をシステム管理に移行できて、大変満足しています。
更新期限通知で、契約更新のタイミングを適切に把握
実際にLegalForceキャビネを使うときの流れを簡単に教えてください。
使い方はシンプルで、締結後の契約書をPDF化し、LegalForceキャビネにアップロードして管理しています。手動での更新期限の管理が不要となり、LegalForceキャビネからの「更新期限通知」のメールがきたら対応しています。
更新期限通知メール イメージ
契約書台帳を作っても更新期限通知は受け取れませんし、外部のリマインダーツールで期限管理をするのも、手間がかかってしまいます。LegalForceキャビネに契約書の管理を一本化することができて本当に便利になったと感じます。現在は600件ほどの契約書を保管していますが、手間なく更新期限のタイミングを把握できて助かっています。
契約先や業務の繁閑差など「契約の全体像」を把握できるように
LegalForceキャビネ導入によって感じている効果を教えてください。
紙の契約書をファイリングして保管していたときには、それぞれの部門に関係する契約書がどれくらいあるのか、どのような業界、どのような規模の会社との契約が多いのかといった「契約の全体像」を把握できていませんでした。また、契約書の更新が集中する時期など、契約管理業務の繁閑差も分かりませんでした。
LegalForceキャビネを導入したことで、契約書の更新期限や内容を見直すタイミングを逃さなくなっただけでなく、どのような会社と契約しているかが可視化されました。
また、繰り返しになりますが「更新期限通知」はやはり便利ですね。担当者が「ヒトの目」で確認すると、どうしてもヒューマンエラーが出るものですが、LegalForceキャビネが自動で正確に管理してくれるので、安心感があります。
LegalForceキャビネの費用対効果をどのように感じていますか。
元々の契約管理がやり切れていなかったこともあり、単純に費用対効果を出すのは難しいですが、契約管理ができていない状況は、金銭に関係なく会社として大きなリスクであると認識しています。
お客様やお取引先様に不義理なことを行わないためにも、契約管理においては費用をかけてでもリスクを排除するべきだと経営陣に説明し、導入に至りました。定量的にはそもそもやりきれていなかった業務に関する人件費との比較になるので、実績値でのコスト削減額を試算するのは難しいですが、「契約管理に関するリスクを排除できた」という定性的な効果だけでも、LegalForceキャビネの導入は賢明な判断だったと確信しています。
フォルダ機能や権限管理を活用し、各部門の契約管理に対する意識の向上を目指す
今後どのようにLegalForceキャビネを活用していきたいですか。
「契約書検索」をもっと活用していきたいです。既存の契約書をベースに新たな契約書を作成する際に、契約書検索を使えばテキストデータをコピー&ペーストし、必要な箇所だけ修正すれば契約書が出来上がるので省力化できるのではと考えています。
全文検索 イメージ
また、「権限管理」も使いこなしたいです。現在は締結後の契約書をアップロードして管理しているだけですが、将来的には部門ごとにフォルダを分割して管理し、社員の職責に応じた閲覧権限の設定も行っていきたいです。各部門が、自部門の契約書を管理する高い意識を持って仕事ができるのが理想です。
リソースが足りない会社でこそ、早期の導入検討をおすすめ
LegalForceキャビネをどのような企業、法務部に勧めたいですか。
当社のように、法務の専門部署を設けられていない会社におすすめです。
特にベンチャー企業や中小企業などは兼務等でリソース不足の場合が多く、契約書管理台帳の作成や、更新期限の管理がやり切れていない企業が多いのではないかと自身の経験からも感じています。
そのような企業には、当社のように「Excelでの台帳管理」をスキップし、一足飛びでLegalForceキャビネを導入することも一つの選択肢として、おすすめしたいです。
事業の成長とともに、契約書の件数は増えていく一方です。LegalForceキャビネを早期から活用し契約管理体制を構築することは、長期的に考えて時間とコスト削減に繋がるのではないでしょうか。
(取材日:2022年1月)※掲載内容は取材当時のものです。