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作業量が2割減、人材育成にもプラスの効果 業務標準化とパフォーマンス向上に寄与

作業量が2割減、人材育成にもプラスの効果 業務標準化とパフォーマンス向上に寄与

LegalOn Cloud 金融・保険

大和アセットマネジメント

法務コンプライアンス部 審査課長 副部長 中川奈々 様 法務コンプライアンス部 審査課 次長 柳町麻子 様 法務コンプライアンス部 審査課 弁護士 太田健太郎 様 法務コンプライアンス部 審査課 主任 黒坂美幸 様

POINT
  • 契約書レビューの時間削減のほか、必要条項の抜け漏れチェックや網羅的なリスクの洗い出しが可能に
  • 人は“決断”を伴う業務にフォーカスできるように
  • 学びの均一化ができ、人材育成にも有効

専門性の高い契約書を年間約250件レビュー

まずは御社の事業内容について教えてください。 

中川様 当社は大和証券グループのアセットマネジメント部門を担う資産運用会社です。国内外の株式・債券・不動産など多様な資産を投資対象とする幅広い投資信託の組成・運用を行っており、国内トップクラスの運用資産をお預かりしております。

審査課の組織体制や皆さまのキャリアについて教えてください。

中川様 私は法務コンプライアンス部の審査課で課長を務めています。ここに来る前は大和証券グループ本社・大和証券株式会社で法務としてのキャリアを積んできました。審査課には契約審査・広告審査・取引審査・海外現法担当の4つのチームがあり、本日同席しているのは契約審査チームのメンバーです。

法務コンプライアンス部 審査課長 副部長 中川奈々 様

柳町様 私は契約審査チームでチーム長を務めています。法務コンプライアンス部には10年ほど在籍していますが、契約書レビューに携わるようになったのは2年前からで、それまでは広告審査業務に携わっていました。

太田様 私は主に契約書レビューの実務を担当しています。弁護士登録をして4年目で、契約審査チームには2年前に加わりました。

黒坂様 私は4年前に入社してからずっと法務コンプライアンス部に所属しています。以前は法律とは全く関係のない仕事をしていましたが、行政書士資格を取得してから法律の面白さに気付き、ご縁があってこの会社に入社しました。入社当時は契約書管理を担当していましたが、最近はレビューも行っています。

審査課では具体的にどのような業務をされているのでしょうか。

中川様 審査課では、広告審査や反社会的勢力に関するチェックなど、社内の審査業務全般を担当しています。契約書に関しては、投資信託契約や受益証券取扱いに関する契約書など投資信託に直接紐付く一部の契約書は他の部署で扱い、審査課ではそれ以外のすべての契約をレビューしています。

柳町様 審査課では年間約250件の契約書レビューを行っています。売買契約や業務委託契約のほか、金融業界特有の専門性が高い契約類型が多いのが特徴です。近年は海外とのやり取りが増えており、英文契約書のレビューが全体の2~3割を占めています。

法務コンプライアンス部 審査課 次長 柳町麻子 様

契約書レビューが学びのツールに

LegalForceを導入された理由について教えてください。

中川様 業務効率化のため、2022年10月にLegalForceを導入しました。現在もそうですが、当時の審査課のメンバーはキャリアも経験もバラバラだったので、契約書レビューの質を標準化することが課題でした。

実際にLegalForceを使うことで、契約書レビューにかかる時間を削減できたのはもちろん、必要条項の抜け漏れチェックや網羅的なリスクの洗い出しができるようになりました。より高度な生成AIを使ってパフォーマンスを上げたいと考え、2025年4月にLegalOn Cloudに切り替えました。

LegalOn Cloudで、特に気に入っている機能はありますか。

黒坂様 契約書全文および条文を翻訳する「ユニバーサルアシスト」機能が気に入っています。英文の契約書を和文に変換したり、和文で作成した契約書をベースに英文契約書を作成できたりするのでとても便利です。また、契約書レビューの際には修正文案が提示されるため、私にとってはとても良い学びのツールになっています。

ユニバーサルアシストの翻訳機能の例。英文契約書の場合は日本語で解説を表示するほかAIによる注目ポイントの指摘がある

柳町様 レビュー機能は非常に勉強になりますね。根拠となる法律やガイドラインも提示されるので重宝しています。LegalOn Cloudを使うことで業務を効率的に進められるだけでなく、自らの学びを深められると実感しています。

太田様 契約書をレビューする際の着眼点や確認事項を提示してくれる点でも、レビュー機能は、便利だと感じています。あまり見慣れない分野の契約書であっても、レビュー機能を活用することで、どのような観点で検討すべきかのヒントを得ることができ、参考になります。

契約書をアップロードするだけで確認事項や抜け漏れを検出してくれるので、契約書レビューの効率化が図れました。また、弁護士監修のひな形が豊富に揃っているため、自社の立場でさまざまなひな形を使い分けられる点が気に入っています。

法務コンプライアンス部 審査課 弁護士 太田健太郎 様LegalOnテンプレートには、様々な類型・立場の契約書や、規約、社内書式など2,000点を超えるひな形を収録している。

人は“決断”を伴う業務にフォーカス

LegalOn Cloud導入の成果・効果はありましたか。 

中川様 契約書レビューに関する作業量は約2割削減できました。当社は昨年、かんぽ生命様と資産運用分野において資本業務提携するなど業務の幅を広げています。海外との契約も増えました。今後はより専門的で重要度の高い契約が増えることが予想されるので、LegalOn Cloudをしっかりと活用していきたいと思います。

黒坂様 契約審査チームに新しいメンバーが加わったとしても、LegalOn Cloudがあることで、余裕を持って人材育成ができるようになりました。以前であれば誰かがつきっきりで指導しなければなりませんでしたが、これからはLegalOn Cloudが“先生”として契約書レビューの審査ポイントをレクチャーしてくれますからね。

法務コンプライアンス部 審査課 主任 黒坂美幸 様

AI活用で業務効率化を進めた後、法務コンプライアンス部としてどのような未来を描いていますか。AI時代における法務人材のあり方についてもお聞かせください。

中川様 定型的な作業はAIに任せ、人でなければできない仕事にフォーカスできる組織体制を構築したいと思います。特に“決断”の部分は人にしかできないことなので、AIが出した情報を取捨選択し、相手先との関係性や会社の戦略などを加味しながら“決断”するスキルを身につけた人材の育成が求められるでしょう。

太田様 AIの活用で定型作業にかかる工数は大幅に削減できるので、部署横断型の新規プロジェクトのような重要度の高い業務に割ける時間が増えると思います。AIの活用によって捻出された時間を利用して、部署内・部署外のコミュニケーションを深めることで、会社としてより納得感のある決断ができるのではないかと考えております。今後は、さまざまな業務に主体的に関わる機会が増えそうです。

黒坂様 トラブル対応のバッファとして活用したいですね。AI自体がトラブルを解決するわけではありませんが、事務作業をAIに任せることでイレギュラー案件への対応に十分な時間を割けるようになりますし、知恵を出すための勉強に使える時間も確保できると思います。

柳町様 契約書の解釈を巡る議論は、本来人間が知恵を出して相談しながら進めていくべきところですよね。トラブル対応もそうですが、こうした議論・話し合いに十分なリソースを割き、コミットしていくことがAI時代の法務人材には求められるのではないでしょうか。

学びと実践の両立を目指す企業におすすめ

LegalOn Cloudの導入は、社内に周知されているのでしょうか。

中川様 そうですね。当社はコーポレート・スローガンとして「信頼こそ、私たちのアセットです。」を掲げており、これを社内外に浸透させる取り組みを行っています。LegalOn Cloudを導入したのも、取引先や社内の事業部門から“信頼”を得るための手段のひとつです。

全社的にAI活用を推進していますので、審査課での具体的な活用例はもちろん、AIで業務レベルを向上させることがステークホルダーの信頼獲得にどうつながるかといったことを、積極的に社内外に発信していくつもりです。

LegalOn Cloudをどのような企業、法務部にすすめたいですか。 

中川様 法務人材が不足している中小企業はもちろん、大企業で法務部員がたくさんいる企業にもおすすめです。事業規模が拡大すればするほど取引が増え、それぞれの契約内容も複雑になりがちです。担当者の知識レベルや経験も一定ではないでしょう。

そういう組織こそLegalOn CloudのようなAIを活用し、契約書レビューを高いレベルで均質化することが重要です。若手や審査歴の浅い社員は学びと実践を同時に進められるため、人材育成にも有効だと思います。

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