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知財畑出身ながら契約審査も1人で担う 英文契約で4割以上の工数削減を実感

知財畑出身ながら契約審査も1人で担う 英文契約で4割以上の工数削減を実感

LegalForce 製造・メーカー

富士カプセル株式会社

開発本部 知財マーケティンググループ 小野 知徳 様

POINT
  • 社内で担える契約審査の幅を広げるために導入
  • 契約審査の負担軽減を実感 特に英文契約は4割以上の工数削減に
  • 一人法務や中小企業の事業承継におすすめしたい

日本初のソフトカプセルメーカーとして永きにわたり医療業界を支え、今なお最先端の技術を取り入れた研究を続ける、富士カプセル株式会社。同社の契約審査、知財管理などの法律業務を一手に担う小野様に、LegalForceの導入経緯や活用法を聞きました。

開発本部で知財管理を行うかたわら、1人で契約審査も担う

貴社の事業内容について教えてください。

当社は医薬品、医薬部外品、化粧品などを製造しているメーカーです。製薬会社やサプリメントの販売会社から委託を受けてものづくりを行う、OEMのような立ち位置で仕事をすることが多いです。特に力を入れているのは医薬品の「ソフトカプセル」と呼ばれる製剤で、専門の機械設備での製造が必要なため、大手の製薬会社でも外部に生産を委託することが多い製品です。

法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。

開発本部の中にある知財マーケティンググループが法務業務を担当しています。グループと言っても、所属しているのは私1人です。主な業務は特許権などの知的財産権の管理で、入社当初から30年に渡り担当してきました。そこに加えて、契約審査や法律相談への対応も担当するようになり、業務のうち4割くらいが法務関係の仕事です。審査件数は月10〜20件ほどで、そのうち1〜2件は海外と締結する英文契約書を取り扱っています。

社内で審査できる幅を広げるために導入

LegalForceを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。

契約審査業務の負担が大きいことが課題でした。私は知財・特許畑の人間ではあるのですが、理系出身でもともと法律の専門家というわけではありません。契約書も、秘密保持契約(NDA)以外の類型にはなじみが薄く、正直なところ自信をもって審査できていませんでした。そのため、基本的には全ての契約書を顧問弁護士の先生にレビュー依頼していたのですが、法律事務所との契約では作業を依頼できる工数が厳密に定められています。ビジネスを止めずにスピーディに審査を行うためにも、社内で審査できる契約書の幅を広げるためにツールの導入を検討し始めました。

LegalForceに興味を抱いたのは「AIが契約審査をサポートしてくれる」というフレーズに惹かれたからです。導入を検討し始める少し前に、社内でAIを活用した自動翻訳ツールを導入しある程度の成果が出ていたこともあり、「それなら契約審査にもAIを活用しよう」と、LegalForceの導入を決めました。

重要度設定を活用し自社好みの基準にカスタマイズ

実際にLegalForceを使うときの流れを簡単に教えてください。

審査依頼は「自社のひな形がほしい」というリクエストの場合と、「取引先のドラフトをレビューしてほしい」というリクエストの場合があります。自社のひな形の場合には「LegalForceひな形」を活用しています。弁護士が作成したひな形が搭載されており、最適なひな形を探し少し手を加えるだけで渡せるようになるので、事業部門からも「思ったよりも早くつくってもらえた」と好評です。

取引先からドラフトを受領した場合は、まず「自動レビュー」にかけ、レビュー結果を見ながら修正可否を判断します。アラートには、「高」「中」「低」の重要度が表示されますが、仮に重要度「低」の項目でも自社にとって重要な項目だと判断した場合には、「重要度設定」を使ってカスタマイズしています。条文が抜けている場合には「条文検索」や「サンプル条文・関連情報」から参考になる条文を探しています。

自動レビューイメージ 修正や抜け落ちのアラートが表示される

自社ひな形の改定時には比較機能を活用

特に気に入っている機能があれば教えてください。

まずは「比較」です。自社のひな形を改定する際に重宝しています。導入前は改定のたびに新旧両方のひな形を印刷し、読み合わせを行っていましたが、人力なのでミスも生じていました。比較機能を使えばボタン1つで瞬時に新旧の差異を検出してくれるのでとても助かっています。

また、「バージョン管理」も気に入っています。以前から契約書はWordファイルで作成していましたが、バージョンの管理は非常に煩雑でした。取引先や事業部門と何往復もやり取りしているうちに、どれが最新版か分からなくなってしまうことはよくあります。しかしこれらの機能を使えば、ファイル名や格納先のフォルダを気にすることなく、修正履歴の管理がLegalForce上で完結します。

バージョン管理イメージ 契約書の修正履歴を紐づけて管理できる

英文契約で4割以上の工数削減を実現

LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。

契約審査にかかる工数が2〜3割ほど削減できました。契約書同士の比較や修正履歴の管理といった定型的な業務はLegalForceの導入で劇的に変わりましたし、AIのサポートがあることで契約審査ができる幅も広がりました。契約書に必要な事項の抜けもれや、当社にとって不利になっている条項などを教えてくれるので、自分の勉強にもなるのはもちろん、法的なリスクを低減できている安心感があります。

特に効率化を実感しているのは英文契約書の契約審査です。英文契約に関しては4割以上の工数削減を実現できています。目視だけでチェックしていたころは、概要を把握するだけでも相当な時間がかかっていましたが、LegalForceはボタン1つでアラートが出ますし、修正文例に日本語訳がついているので英語が得意じゃなくても読みやすい点が気に入っています。

英文契約書レビューイメージ

LegalForceの導入により、今の仕事の負担が減らせるだけでなく、将来に向けた備えも強固になっていると感じます。私は入社から30年以上が経過していますので、いつかは法務業務も後輩に引き継がなければなりません。その際に、LegalForceがあれば契約書を審査する上でのポイントや、過去の重要な案件などを正確に引き継ぐことができるだろうと期待しています。

今後LegalForceをどのように活用していきたいですか。

「自社基準レビュー」機能をもっと活用したいです。現在はLegalForceのレビュー基準にしたがって契約審査を行っていますが、審査を重ねるうちに「当社なりの基準」というものが見えてきました。今後はそれを自社基準として登録し、より当社にあった契約審査を実現したいです。

人材不足や事業承継が課題の中小企業におすすめしたい

LegalForceをどのような企業、法務部にすすめたいですか。

1人で法務業務を行っている企業におすすめしたいです。一人法務は二次レビューをしてくれる人がおらず不安なことが多いと思いますが、LegalForceを使うことで「人間+LegalForce」の二段構えで法的リスクを確実に低減できます。LegalForceはUIが優れているので、法務に慣れていない担当者でもすぐに使いこなせるようになります。人材不足や事業承継が課題の中小企業にも適性が高いのではないでしょうか。

(取材日:2022年10月)※掲載内容は取材当時のものです。

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