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セキュリティと品質がキーポイント ドイツの本社も認めた日本のリーガルテック

セキュリティと品質がキーポイント ドイツの本社も認めた日本のリーガルテック

LegalForce 専門商社

ヘレウス株式会社

管理部 部長 伊藤 博章 様 管理部 次長 長瀬 隆二 様

POINT
  • 「高いセキュリティ対策」「レビューの速度・精度」が決め手となりドイツ本社の決裁が下りた
  • 契約審査の時間が10分の1に削減、即日の返答も可能に
  • 管理部門の人員が少ない企業や外資系企業におすすめ


創業から360年以上の歴史を持つドイツ発のグローバル企業、ヘレウス株式会社。外資系企業特有の「本社の決裁」というハードルを乗り越え、大幅な業務効率化を実現した同社に、LegalForceの導入経緯や活用法を聞きました。

管理部の2名が兼務で法務業務を担う

貴社の事業内容について教えてください。

伊藤様 当社はドイツで1660年に「へレウスファミリービジネス」(薬局)として創業した、長い歴史を持つグローバル企業です。2021年における総売上は日本円で約3兆8,300億円にのぼり、全世界で約16,200名の従業員が働いています。金属を用いた電子部品、化学品などが主な取扱商材です。

法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。

管理部 部長 伊藤 博章 様

伊藤様 日本では70名ほどが働いており、管理部に所属する8名が、経営企画、管理会計、財務、人事、法務などのバックオフィス業務を全て担っています。それぞれが専門性を磨きつつ、少数精鋭でビジネスを支えているのが特徴です。

長瀬様 法務は伊藤・長瀬の2名が他業務と兼務しながら担当しています。主な業務は契約審査と事業部門からの法務相談対応です。契約審査の件数は月5~10件ほどで、契約書の8~9割は日本語です。社内で判断が難しい契約については、顧問弁護士の力を借りています。

また頻度は低いものの、本社があるドイツにおいて法律改正があると、日本を含む世界中の拠点の契約をいっぺんに見直すこともあり、その際には覚書や新規の契約締結が必要になり、法務業務の負荷が一気に高まります。

業務効率化への強い思いでドイツの本社を説得

LegalForceを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。

管理部 次長 長瀬 隆二 様

長瀬様 私が主に担当している業務は財務・経理です。そのため、決算、監査対応、税務対応の繁忙期になると法務まで手が回せなくなります。しかし繁忙期対応のためだけに新たな社員を雇うのは合理的ではありませんし、管理部門をコンパクトに留め少数精鋭の組織にするという方針にも反します。ツールの導入は必然的な動きだったと思います。

伊藤様 外資系企業は管理部門を兼務しているケースが多く、業務の効率化には高い意識を持っています。また最近ではドイツで「リスキリング」という考え方が浸透してきており、その観点でも、定型的な業務はAIに任せつつ、人間は新たなスキル獲得に注力したいと思い、契約審査ツールの導入を決めました。

機密情報に対する高いセキュリティ意識 SSO実装で解消

本社の決裁を得るまでに大変だったことや、工夫したことを教えてください。

伊藤様 導入にこぎつけるまでの道のりは、決して簡単なものではありませんでした。最初に社内稟議にかけたときには、ドイツ本社の決裁が下りなかったのです。最大のネックはセキュリティ面でした。ドイツを含む欧米諸国では個人情報や営業上の機密情報に対するセキュリティ意識が日本より非常に高く、へレウスグループ外のサーバーに契約情報を置くことに難色を示したのです。

しかしそこで折れずに本社の法務部門、IT部門を根気強く説得しました。法務部門に対しては、LegalForceのデモンストレーションを見せつつ、ドイツの類似サービスと比較しました。その結果、LegalForceの方がAIによるレビューの速度・精度が高いという判断になり、またキーワードを入力するだけで欲しい条文を瞬時に検索できる「条文検索」などの機能も好評でした。実際に「自動レビュー」の内容を見たドイツ本国の弁護士から「これだけの品質なら導入しても良いのでは」という反応を得られたことも大きかったです。

それと同時にIT部門にも根回しを進めまして、最終的には「シングルサインオン(SSO)を実装しており、契約に関するデータにも様々なプロテクションがかかっている」ことを根拠にOKをもらい、導入にこぎつけました。

企業で新規ツールを導入する際は多かれ少なかれ、社内調整にリソースを割く必要があります。とくに当社のような外資系企業の場合は影響範囲も大きく調整に時間がかかることも多いです。しかし、LegalForceの導入にあたっては、それを補って余りある業務効率化を実感しています。

実際にLegalForceを使うときの流れを簡単に教えてください。

長瀬様 先方から契約書のドラフトを受け取ったら、一読した上で自動レビューにかけてチェックします。繁忙期などは、受け取ってすぐに自動レビューにかけることも多いです。レビューで提示されたポイントのうち、重要度が「高」の項目を確認し、先方との力関係なども考慮しつつ、修正の要否を検討します。

伊藤様 事業部門などへの返答に際しては自動レビューの各アラートに表示される「サンプル条文・関連情報」を参考にしてコメントを添えるようにしています。修正した根拠や背景も示すことで納得感が増すので、コメント作成を効率化できるのは嬉しいです。

自動レビューイメージ サンプル条文・関連情報が表示される

「比較」を活用し、海外企業との契約におけるリスクを回避

特に気に入っている機能があれば教えてください。

伊藤様 「比較」が気に入っています。海外の企業と契約締結を行う際は商習慣の違いもあるので、より緊張感を持って契約書の内容を確認する必要があります。例えば、修正対象の箇所とは関連のない別の条項が変更され、それに対して特に説明がないまま契約書が送られてくることもあります。LegalForceの導入以前はそれこそ一字一句を目視して確認するよりありませんでしたが比較を使えばクリック1つで変更箇所が確認でき、見逃しがなくなりました。契約におけるリスクを回避できていると感じます。

長瀬様 私は「Wordアドイン」がお気に入りです。以前から契約書のチェックにはWordを使っていたので、LegalForce導入後もWord上でLegalForceの機能を使うことができたのは良かったです。すぐにツールに馴染むことができました。

Wordアドインイメージ LegalForceの主要な機能をWord上で利用できる

契約審査にかかる時間が10分の1になり即日返答も可能に

LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。

伊藤様 契約審査にかかる時間は10分の1ほどになりました。以前は顧問弁護士に確認をとってから取引先に返答をしていたので、速くても1週間、通常は3~4週間もかかっていました。それがLegalForce導入後は、速いと即日。長くても3日以内には返答できるようになりました。事業部門と契約の重要なポイントを議論する時間も増えました。

管理部門が忙しい企業にぜひ活用してほしい

LegalForceをどのような企業、法務部に勧めたいですか。

長瀬様 管理部門の社員が複数の業務を兼務している小規模・中規模の企業におすすめです。他の業務が忙しい時期でも法務がおろそかになりません。外資系企業は当社のように当社と似たような組織体制の企業も多いでしょうから、より適合するのではないでしょうか。

伊藤様 ぜひグループ内の他企業にも勧めたいですね。当社ではLegalForceの導入で大きな成果が出ましたので、そのノウハウを展開してグループ全体の業務効率化に寄与したいです。

(取材日:2022年9月)※掲載内容は取材当時のものです。

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