月160件に上る契約審査の負担を大幅軽減 成長続けるLegalForceに期待
株式会社フージャースホールディングス
管理本部 リスクマネジメント部 部長代理 初村 稔 様 管理本部 リスクマネジメント部 法務課 平井 雅貴 様 管理本部 リスクマネジメント部 法務課 サブチーフ 竹中 文子 様
- 契約審査のばらつき解消を目指して導入
- 「案件管理」を活用し月160件ほどの案件を効率よく対応
- 法務経験者の採用とあわせてツール導入も検討するのがおすすめ
お客様の「欲しかった暮らし」に真摯に向き合った住まいづくりに邁進する、株式会社フージャースホールディングス。グループの法務業務を一手に担うリスクマネジメント部の皆さまに、LegalForceの導入経緯や活用法を聞きました。
グループ全体の法務業務を3名で支える
貴社の事業内容について教えてください。
管理本部 リスクマネジメント部 法務課 平井 雅貴 様
平井様 当社は、不動産開発事業を行うフージャースコーポレーション、シニア住宅開発運営事業を行うフージャースケアデザインなどを傘下に抱える持株会社です。法務を含め、事業会社に共通で必要な機能は、基本的に当社に集約しています。
法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。
初村様 リスクマネジメント部がホールディングス全体の法務を担当しています。リスクマネジメント部は法務課と事業統括課の二課で構成されており、法務課は株主総会の運営、契約審査、訴訟対応などを行います。一方、事業統括課は不動産の取引に係る契約書類(売買契約書、重要事項説明書等)の管理や、不動産取引で生じる土地の仕入れなどのリスク検証などを行う事業に近い法務に特化した部門です
竹中様 契約審査の件数は月160件前後です。数は多いですが、不動産の取引に関する契約書や業務委託契約書など、ある程度契約の型は決まっています。不動産業界では契約締結までのスピードを重視する傾向が強いため、取引先のひな形をベースに契約書のドラフトを作成することが多いです。
他のメンバーがどうやって契約審査をしているか、過程を共有したかった
LegalForceを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。
管理本部 リスクマネジメント部 部長代理 初村 稔 様
初村様 以前から、契約審査は人によって品質のばらつきが生じる業務だと感じていました。余力があるならば、ばらつきを解消するためにチェックシートなどを作成し対処するべきなのでしょうが、実際はリソースが足りず、そこまで手は回りません。
そんな折に、他部署のマネージャーからLegalForceのことを紹介されました。そのマネージャーの前職の会社でLegalForceを導入したところ、契約審査の負担が大きく減ったと聞いたのがきっかけです。私自身も、定型的な確認作業は人間よりも絶対的にAIの方が速度・精度で勝ると思っており、AIを活用したツールには興味があったので、導入に至りました。
平井様 契約審査に関するノウハウの蓄積・共有も課題に感じていました。同じ課に所属し、似たような仕事をしていますが、各人がどのような契約審査を行っているかはよく分かっていなかったのです。どのような思考で契約書の条項を追加したり、削減したりしたのか。その過程を共有すれば、お互いに仕事の無駄が減るのではないかと思いました。
「案件管理」を活用し、月160件の依頼に効率よく対応
実際にLegalForceを使うときの流れを簡単に教えてください。
平井様 事業部からの依頼受付には「案件管理」を使っています。審査を依頼する際には法務課のメーリングリスト宛てにメールで送付する運用フローになっているため、メールで依頼された案件が自動的にLegalForceの中に蓄積され、一元管理できています。メーリングリストに案件管理用のメールアドレスも含めることで、スムーズに運用を始めることができました。
案件管理イメージ 専用アドレス宛にメールすると案件がLegalForceに自動的にアップロードされる
平井様 集まった案件は、毎日行う法務課の定例会議の際に割り振りを決め、各担当者が契約審査に入ります。最初にLegalForceの「自動レビュー」にかけてから、契約書の内容を読み進めていくことが多いです。レビュー結果の重要度が「高」と表示されている項目を中心に契約書の修正要否を検討し、事業部にレビュー結果を返しています。
竹中様 私はまず契約書の内容を一通り読んでから自動レビューにかけるようにしています。自分で確認した内容の「答え合わせ」をする感覚で自動レビューの結果を読んでいくイメージです。ダブルチェックにもなりますし、関連情報を読むことで論点が明確になることで先輩に相談したいときもポイントを整理できて助かっています。
特に気に入っている機能があれば教えてください。
平井様 自動レビューの結果画面に表示される「サンプル条文・関連情報」が気に入っています。取引先に対して契約書の修正を依頼する場合には、法的な根拠を提示しないといけません。LegalForceの導入前は、法律書籍を読みながら根拠になりそうな箇所を探していたのでとても時間がかかっていました。それがLegalForceならばクリック1回で参考になる情報や条文を引っ張り出すことができ、本当に便利です。
自動レビューイメージ アラート内容とサンプル条文・関連情報が表示される
合理的な契約審査ができるように 今後の機能追加にも期待
LegalForce導入によって感じている効果を教えてください。
初村様 契約書をただ漫然と読むのではなく、仮説・根拠を持って合理的な契約審査を行えるようになりました。当社では取り扱う契約類型が少ないので、導入以前はどこまで効果があるか懐疑的でしたが、現在は非常に満足しています。自動レビューでは常に関連情報が表示されるので、学習にも役立ち、法務担当者の能力アップも実感します。
また、LegalForceは導入して終わりではない点にも魅力を感じます。新しい機能も次々に追加されていますし、「LegalForceひな形」も時流に合わせたひな形が増え続けています。これからも最先端のテクノロジーを我々に提供し続けてくれることを期待しています。
平井様 カスタマーサクセスのサポートも手厚く、コミュニケーションの場を多く設けてもらえているため安心できます。単に機能やUIを説明するのみならず、当社が抱える課題についてのアドバイスをもらうことも多く、本当に顧客目線の会社だと感じます。
契約書=法務任せではない 会社全体での意識改革を目指す
今後LegalForceをどのように活用していきたいですか。
管理本部 リスクマネジメント部 法務課 サブチーフ 竹中 文子 様
竹中様 一般的な法的リスクはLegalForceがサポートしてくれるので、今後は当社固有のリスクの整理に注力したいです。過去に直面した契約リスクやその対応方法を蓄積していくことで、似たような案件に対応する際に役立ってくれるのではと期待しています。
また、LegalForceが運営している「契約ウォッチ」もさらに活用したいです。契約実務を行ううえで気をつけるべきポイントが、法務に関わったことがない人にもわかりやすく掲載されているので、事業部へ研修を行う際のヒントとしても使っていきたいです。
平井様 まだまだ使いこなす余地は大きいと感じています。ユーザー限定のオンラインコミュニティや、他社ユーザーとの交流の場を通して、他社の活用法も学んでいきたいです。
初村様 LegalForceに蓄積されたナレッジを事業部門にも展開したいと考えています。契約の主体はあくまで事業部です。LegalForceを参照できる環境をつくることで、契約書=法務任せという意識を改革し、会社全体でのリーガルマインド醸成に役立てていきたいです。
法務部門の立ち上げ時や経験の浅い担当者におすすめ
LegalForceをどのような企業、法務部にすすめたいですか。
初村様 これから法務部門を本格的に立ち上げる企業におすすめしたいです。法務部門を立ち上げようと思っても、法務の経験者はそう簡単には集められません。発想を変え、LegalForceを導入することで、部門の立ち上げもスムーズに進められるのではないでしょうか。
竹中様 経験の浅い担当者を抱える法務部門でも役立つと思います。初心者はどうやって契約審査を進めればいいのか手探りになってしまいがちだと思いますが、LegalForceが契約審査をする上での大きな指標となってくれるはずです。
(取材日:2022年9月)※掲載内容は取材当時のものです。