ツールを切り替えてAI法務プラットフォームを導入 スピードと品質の両立が実現
株式会社マイクロメイツ
コーポレート本部長 名鏡 太郎 様 コーポレート本部 経営企画部 法務グループ長 小原 祐子 様

- 契約書レビューのスピードを速めるため、他のツールから切り替え
- 契約書レビューの工数は5分の1、新旧対照表作成の工数は10分の1に短縮
- 法務知識が蓄積されていない企業、少人数の企業にもおすすめ
基幹システム、業務効率化ツール、IT機器の導入支援、業務フロー策定、業務定着化の支援などを通じ、企業のIT資産の利活用度向上と業務の生産性向上を支える、株式会社マイクロメイツ。少数精鋭で法務業務をこなす同社の名鏡様、小原様に、LegalOn Cloudの導入経緯や活用のポイントを聞きました。
他部門から法務グループに異動し、1人で月10件ほどの契約書レビューに対応
貴社の事業内容について教えてください。
コーポレート本部長 名鏡 太郎 様
名鏡様 当社はITの定着化支援事業に取り組んでいます。「世の中からIT弱者を無くすこと」を目指し、研修トレーニング、業務マニュアルの作成、コンタクトセンターの運営など、ITシステムを企業が上手に利活用できるためのお手伝いをしています。最近だとMicrosoft Copilotの活用方法に関する研修サービスも始めました。
法務部門の組織体制や業務内容について教えてください。
名鏡様 当社は4つの本部で構成されています。事業部門が2つ、営業本部、そして我々が所属するコーポレート本部です。コーポレート本部は経営企画部、人事部、総務部、経理部などの業務を統括しています。契約審査に関しては、判断が難しい案件の相談を受けるほか、親会社との連携など、実務の管理やサポートを行っています。
小原様 法務グループは私ともう1名の2名体制です。業務は契約書レビューの他、コンプライアンスやリスクマネジメント等多岐にわたります。契約書レビューは主に私の担当で、月10件ほど対応しており、取り扱う契約類型は機密保持契約書や基本契約書です。取引先のひな形を使うケースが7割ほどで、当社ひな形の利用より若干多い傾向です。
ツールを切り替えて導入、AIの活用でスピードと品質を両立
LegalOn Cloudを導入された理由や、導入以前の課題感について教えてください。
コーポレート本部 経営企画部 法務グループ長 小原 祐子 様
小原様 私が法務担当に着任したころ、弊社では別の契約書レビューツールを導入していました。ですが、PDF形式の契約書の読み込みができなかったり、規程を改訂する際の、新旧バージョン比較がうまく表示されなかったり、機能が充分ではないと感じることが多かったです。より使いやすいツールを探したところ、LegalOn Cloud (導入当時は、LegalForce)を知りました。デモ環境で操作し、OCR読み込みやバージョン比較の正確さに惹かれ、導入を決定しました。既存のツールからの切り替えですので、社内の承認を得るには少し苦労しました。ただ、費用対効果や各ツールの違いなど承認に必要な情報は、LegalOn Technologies社の営業担当の方に相談したらすぐに提示してくれて、非常に助かりました。
名鏡様 親会社に契約書レビューを依頼することもできますが、その場合はレビュー結果が戻ってくるまでに2週間くらいかかります。ビジネスとしてはやや長めに感じますよね。ツールの力を借りて、スピードを重視した方が良いだろうと判断して導入に至りました。
実際にLegalOn Cloudを使うときの流れを簡単に教えてください。
小原様 事業部の担当者からメールで契約書のドラフトを受領したら、すぐにLegalOn Cloudの「契約リスクチェック」機能にかけています。契約リスクチェック結果が表示されたら、リスクの高そうな部分(重要度:高)を中心に契約書を読みこみます。1つずつ内容を確認しながらWordでコメントを入れ、担当者に返すのですが、レビュー結果をそのまま転記することもできるので、便利で助かっています。
「比較」機能で新旧対照表を作成、かかる時間は10分の1以下に短縮
特に気に入っている機能があれば教えてください。
小原様 「比較」機能(バージョン間での比較機能)が気に入っています。弊社では、グループ全体のポリシーを統合するにあたり、すべての規程を見直す必要がありました。規程の見直しを社内で決裁する際、経営会議の添付資料として新旧対照表が必要となります。以前はこれを手作業で用意していたので非常に大変でしたが、比較機能があればボタン1つで作れるようになり、劇的に楽になりました。具体的には、新旧対照表の作成業務にかかる時間は、導入前と比べて10分の1ほどに短縮しました。
比較機能イメージ 差分がハイライトで表示される
LegalOn Cloud導入によって感じている効果を教えてください。
小原様 一言でまとめると、業務効率化できた点です。契約書を全文読み込むのは大変ですし、ボタンひとつでチェックすべきポイントが分かるのは、助かります。先ほど挙げた新旧対照表の作成業務だけではなく、通常の契約審査にかかる時間も5分の1ほどになり、今ではLegalOn Cloud無しでは業務ができないくらいです。
当初はAIレビューサービスのLegalForceを使っており、その後LegalOn Cloudに移行しましたが、LegalOn Cloudになってからは、UIが改善し、より直観的な操作が可能になりました。また、レビュー結果もより理解しやすくなっていると感じます。
今後LegalOn Cloudをどのように活用したいですか。
小原様 「マターマネジメント」モジュールを使って、案件受付から契約審査、レビュー結果の通達までを一貫して管理できる業務フローを構築したいです。「プレイブック(β)」機能を活用し、TISグループの契約審査のポイントを踏まえたカスタマイズにも取り組みたいです。
法律知識が蓄積されていない企業には必須、法務経験者にとっても利用価値は高い
LegalOn Cloudをどのような企業、法務部に勧めたいですか。
小原様 当社のように法務知識が蓄積されていない企業、人数が少ない企業には必要不可欠だと思います。深い法務知識を持つ人材が少ない中、LegalOn Cloudは「なぜそのような法律解釈をするのか」まで解説してくれるので、自分の理解も深まり、安心して法務業務に取り組めるようになります。多くの業務を抱えている中、時間を短縮できるのはありがたいです。
名鏡様 法務の経験をお持ちの方でも、LegalOn Cloudがあれば「自分の考えとAIの指摘事項がどのくらい合致しているか」を確かめながら仕事ができるようになります。時間をかけて人の目でチェックするのを当たり前だと思わず、ぜひ一度は実際に使って、ツールの力を実感してほしいですね。
(取材日:2024年11月)※掲載内容は取材当時のものです。