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法務に向いている人の特徴を解説!法務部の人材選びの基本

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法務部を新たに設置する場合、新たに人材を採用するなどの対応が必要です。既存の人材でリソースを確保するとしても、「適任の人材」を選ぶ必要があります。

どのようなスキルや特性のある人が、法務に向いているのでしょうか。このページでは、法務部の人材採用や、社内での人材登用の際にチェックしておきたい、法務に必要なスキルや適性、役立つ資格などを解説します。


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そもそも法務とは?

法務とは、法律・司法についての業務を担う職種のことです。「国際法務」や「海外法務」など、さまざまな種類の法務がありますが、特に企業活動にまつわる法務は「企業法務」と呼ばれています。

企業法務の業務には、トラブルを未然に防ぐ「予防法務」や、トラブル発生時に対応する「臨床法務」だけでなく、ビジネス上の戦略を踏まえて法的観点から経営支援をする「戦略法務」も含まれます。法律の知識だけでなく、ビジネス上のスキルなど幅広い能力が求められる業務です。

法務に含まれる業務の種類について詳しくは、下記ページもご参照ください。

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法務とは?その役割と仕事内容・求められるスキルを徹底解説

法務の業務内容と求められるスキル

法務部の人材に必要なスキルを確認するため、法務の業務ごとに求められるスキルについて見ていきましょう。

「リーガルチェック」に必要な法律の知識

「リーガルチェック」の業務は、法務の業務内容の中でも特に大きな部分を占めています。

リーガルチェックとは、契約書をビジネス目線だけでなく、法的な視点で検証・チェックすることです。契約書の内容にリスクのある条文が含まれていないか、必要な条文の抜け漏れはないか、トラブルが起きそうな内容になっていないかなどを確認します。リーガルチェックは予防法務に分類される業務です。

リーガルチェックを行うには、自社のビジネスに関連する法律についての深い知識が不可欠です。リーガスチェックについて詳しくは以下のページもご参照ください。

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契約書のリーガルチェックとは?意味やメリット、実施する手順を徹底解説【2024年最新版】

「法律相談」に必要なコンサルティング能力

法律についての相談を受け付け、ビジネス戦略や、課題の解決策などを提案する業務も、法務に含まれます。法律相談は、予防・臨床・戦略法務のいずれにも当てはまる業務です。

法律相談を適切に行うには、関係者にヒアリングをして課題を分析し、解決策を提案するコンサルティングのスキルが必要です。

「各種手続き」に必要な事務スキル

法務では、さまざまな登録・申請などの事務作業をする場面が多くあります。書面の作成や提出などの手続きを中心とする業務です。予防法務や臨床法務に該当します。

書面の作成には、事業部から必要な情報を集めたり、記載内容をチェックしたりする作業が含まれます。根気の求められる単純作業が多い事務作業を、効率的に進めるスキルが必要です。

「法改正への対応」に必要な調査スキル

法改正などに対応するための法律調査も、法務の役割の一つです。こちらも予防・臨床・戦略法務のいずれにも当てはまります。

既存のビジネスに関係する法律に改正があった場合、自社で必要な対応がないかを迅速に調べる必要があります。
また新規ビジネスをスタートさせる前に、どのような法律が関連しているのかを調査し、リスクを洗い出し、事業部へリスクや代替案を提言することも必要です。

例えば、会社として初めて食品を扱うことになった場合、食品表示法、健康増進法、不正競争防止法等の法令を調査することになるでしょう。

また、インフルエンサーを使ってSNSに投稿してもらうことを検討する場合、法令違反にはならないもののステルスマーケティングによるレピュテーションリスクが生じないか、景表法違反に抵触する可能性がないか、といったリスクを洗い出すことになるでしょう。

このように、戦略法務を適切に行うには、自社のビジネス分野についての関連法令や最新トレンドを把握することも求められます。

法律に限らない幅広い分野の最新の動向に対して常にアンテナを張り、正確な情報を効率的に集める情報収集のスキルが必要です。

法務に向いている人の特徴

上記のような法務の業務を適切に行うには、どのような特性やスキルが求められるのでしょうか。基本となる4つのスキルは以下の通りです。

  • 勉強・調査が苦にならない
  • コミュニケーション能力が高い
  • 几帳面でコツコツ仕事をするのが得意
  • 細かいルールを守れる

勉強・調査が苦にならない

新しいことを学ぶのが苦にならない、新しいことを調査するのが好きな人は、法務で活躍できる特性を持っているといえます。既に紹介した通り、法改正への対応などの業務を行うには、勉強・調査のスキルが不可欠であるためです。

例えば常に新しいことに挑戦していくチャレンジ精神がある人や、大量の資料に目を通して必要な情報を見つける作業が得意な人は、法務に必要な調査スキルを持っているといえるでしょう。

コミュニケーション能力が高い

コミュニケーションが得意な人は、法律相談などの場面で活躍できる資質があるといえます。

「人と話すのが好き」「説明が上手い」などのトークスキルがあれば、法律の難しい話題を、専門知識のない事業部門の担当者に分かりやすく説明できるでしょう。

また「ヒアリング力」が高いことも重要です。自分ばかり話すのではなく、人の話にもよく耳を傾ける人なら、法理相談の際に必要な情報を上手く聞き出すことができる資質を持っているといえるでしょう。

几帳面でコツコツ仕事をするのが得意

法務は、単調な仕事をコツコツと行うのが好きな人にも適しています。契約書の細部にまで丁寧に目を通し、細かい問題点などに気付ける几帳面さは、契約審査などの業務で必要なスキルです。

デスク周りの整理整頓がきちんとできるなど、几帳面さのうかがえる特性がある人なら、法務に向いている可能性があるといえるでしょう。

細かいルールを守れる

日常で細かいルールも守る「真面目さ」のある人も、法務に向いている可能性が高いといえます。

会社のコンプライアンスを守る立場でもある法務担当者にとって、「ルールを守る大切さ」を理解していることは、基本ともいえる資質です。

例えば遅刻をしない、社内規則を徹底しているなど、日ごろの行動で真面目さがうかがえる人は、法務に必要な最低限の資質を持っているといえるでしょう。

法務に役立つ資格

法務では、どのような資格が役立つのでしょうか。人材採用の際の「歓迎資格」として何を挙げるべきか、あるいは既存の人材の「スキルアップ」のためにどの資格の取得を補助すればよいのかの参考として、確認しておきましょう。

法律関係の国家資格

法務において、以下のような法律関係の国家資格が役立つことはいうまでもありません。

  • 弁護士
  • 司法書士
  • 行政書士

しかし法務部の人材を採用する際の条件として、国家資格は必須ではありません法務には国家資格がなくても行える業務が多くあります。実際、資格のない人が法務部の担当に採用されることは珍しくありません。

とはいえ、法務部のスキルレベルを高めるために、国家資格のある人材を社内に確保したい場合もあるでしょう。社内の人材として国家資格のある人を確保できなければ、顧問弁護士に依頼するなど、アウトソースするという手もあります。

業務に関連する民間資格・検定

民間の資格も役に立ちます。例えば以下のような法律系の民間資格や検定です。

  • ビジネス実務法務検定
  • ビジネスコンプライアンス検定
  • 個人情報保護士
  • ビジネス著作権検定

ビジネス実務法務検定」は、企業にまつわる法律の全般的な知識を身につけられる資格です。法務だけでなく営業、販売、総務、人事など、さまざまな職種で必要とされる法律知識を身につけることができます。

ビジネスコンプライアンス検定」は、ビジネスで求められるコンプライアンスに関する知識と実践スキルを証明できる資格です。

個人情報保護士」は、企業内の個人情報保護の定番資格として知られています。企業の保有する個人情報を適切に管理するために役立つ知識を得ることができます。

ビジネス著作権検定」は、著作権についての知識と、それをビジネスに活用するためのスキルを持っていることを証明できる資格です。特にコンテンツを利用するビジネスを行う企業の法務で役立つ知識を得られます。

英語の資格・検定

「TOEIC」など、英語関連の資格もおすすめです。既に海外との取引がある、もしくは将来的に海外展開を計画しているなら、英語のスキルがある人材が必要になります。

英語の資格を持つ人材が法務部内にいれば、海外の取引先との契約交渉や、英文契約書の取り扱いなどの場面での活躍が期待できるでしょう。

<関連記事>
企業の法務部で役立つ資格8選。法務に求められるスキルについても解説

法務部の人選・リソース確保で意識するべきポイント

法務部の人選やリソース確保をするためには、どのような点を意識するべきなのでしょうか。効果的にリソースを確保するための3つのポイントを解説します。

資格や実績だけでなく適性を見極める

法務部の人選では、法律関連の資格や、法律事務所での勤務経験など実績だけでなく、当ページで紹介したような適性を意識することが重要です。

全ての資質を備えた完璧な人材を見つけるのは難しいことがあるため、主に任せたい業務内容なども参考に、「どの特性を優先するか」を検討しておきましょう。

例えば主に事務作業を任せるなら、几帳面で細かいルールを守れる人、法律相談をメインにお願いしたいならコミュニケーション力の高い人を優先するなどです。

研修制度を整備する

即戦力を探すだけでなく、採用した人材を育てる意識も大切です。研修や勉強会などを企画し、専門分野の知識やスキルを向上させることも視野に入れて育成計画を立てましょう。

社内で研修内容を作成するのが難しい場合には、法務部員向けの「外部研修」を活用する方法もあります。

リーガルテックの導入を検討する

リーガルテックを導入して業務フローを効率化し、確保した人材のパフォーマンスを高めることも、法務部のリソース確保の一環として重要です。

リーガルテックとは法務業務を効率化するITシステムのことです。例えばオンラインで契約書の締結を完結できる「電子契約システム」や、契約審査をサポートする「契約審査システム」などがあります。

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適性のある人を採用して高いパフォーマンスを発揮できる法務部をつくる

これから法務部をつくる場合、スキルと適性のある人を採用することが重要です。

法律調査や事務処理スキルが高く、向学心をもって新しいことを吸収し続けられる人は法務部の担当者に向いているといえます。さらに、話を聞いて理解できるコミュニケーション上の適性や、細かいルールを守れる真面目さなども重要な適性です。

法務部のパフォーマンスを高めるには、適性のある人材を集めるだけでなく、リーガルテックを活用した業務効率化を検討することも重要です。

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NobishiroHômu編集部

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